中古楽器屋さんを徘徊していたらIbanezのAW7というオートワウを見つけました。オートワウとかフェイザーとかのフィルター系が好きなのでついつい手を出してしまいました。


これは2007年頃の製品みたいです。メカチックな媒体デザインで良く言えば高機能感があるんですが、個人的な意見としては、「なんだかなーっ」て感じです。大きさはBOSSが一回り大きくなった印象です。厚みもあるのでスマートではないです。
ツマミは設定後に押し込むことで誤作動を防ぐことができます。コントロールは、SENS, MANUAL, DRIVE, LEVEL, TYPE(LPS, WAH), DISTORTION(OFF, DIST+WAH, WAH+DIST)です。これはかなり多彩な設定が期待できそうなのでワクワクしますね。


中身は、詰まっています。ディスクリート部品でよくこれだけの回路を入れたなぁ、と同じ電気屋としては感心するのです。ワウの心臓部は13600のOTAです。

さて、音出しになります。基本的にワウのみとワウとディストーションのコンビネーションを選べます。ディストーションは先にするか後にするかを選べます。確かにこれで効果はかなり違うので選べるのは有難いです。ワウは低音が失われないローパスフィルターとバンドパスを選べます。たぶんベーシストも視野にいれた機能でしょうか。ワウの調整はかかり具合のSENSと、ピーク周波数のMANUALがあります。DRIVEはディストーションの強さで、LEVELは最終的なボリュームです。これはソロの時に踏んでレベルアップできるのでありがたいでね。

ワウの音は特出するようなものではないですがとても平均的で使いやすいです。周波数が変えられるので好みに近い音を作れます。減衰の安定性も良いです。とはいえ、これの真価はディストーションでしょう。ワウにディストーションを繋げた音はよく使われるので想像に難しくないでしょうが、これ一台で設定を固められるのが助かりますね。それから、SENSを絞って、ワウ音の周波数を上げた音にディストーションをかけるとフィルターのかかったり独特な音色になります。MANUALを絞るとウーマントーンになり、MANUALを最大にするとオクタヴィアのようになります。持続音が安定しているのでコントロールしやすくて使えますね。DRIVEを最大にすると殆んどシンセサイザーです。

一般的にオートワウはバッキングでチャカポコするものなんですが、これに関しては、ギターソロの時にガッツリ行けるやつです。というか、その方向しか存在意義がないという結論に至りました。久しぶりの当たり?のエフェクターです。