65年製のモズライト12弦モデルがなんとか弾けるようになり、ようやく音出しになります。6弦にしてますけど。ジャーン、ベンベン。おー!さすがに存在感有りすぎのサウンドにびっくりした次第です。

まず、抱えたときのバランスの良さがあります。ジャスマスターと反対の向きにオフセットしているボディーですが、座って弾いてもいい感じでフィットします。でも12弦なのでヘッドがちょと重いかな。

ピックアップの出力が高いのは賛否有るようですが、ボリュームを絞れば歪まないし、これは大いなる個性だと思います。巻き数を上げるとインダクタンスの増加で高域が削られるはずですが、磁力が高いらしく、しっかりハイが出ます。決してハイファイな感じではないけどギターの美味しいところが強調されていますね。因みに、改造でボリュームを絞っても音がこもらないようにハイパスコンデンサと抵抗を駆使した回路を追加しました。

モズライトの音を一言で表すと「濃い音」だと思います。その原因のひとつはブリッジにあることを発見しました。濃いというのは倍音が半端無いことを意味します。弦を一本弾くとその元音は鋭く立ち上がり減衰が早いのですが、他の弦などに伝わった振動が戻ってきて複雑な振動になるようです。アームを使うとサドルのローラーが回転する前にブリッジプレートが前後に動きます。これは平らなねじの台座に対してプレートがアールを持っているからです。流石にもう少しサスティーンを稼ごうと思ってブリッジプレートをネジとナットで挟んで固定してみました。手元にあったインチのネジとナットがぴったりでサイズは#10-24です。

結果としてサスティーンは若干増えて安定した鳴りになりました。でも、他の部分に振動が伝わらない分、倍音が減ってしまい、味わいの無いつまらない音になってしまったのです。モズライトのあの音は固定されていないブリッジプレートが大いに影響していることが分かったわけです。というわけで、直ぐに元に戻してしまいました。

良かれと思って色々と改造するのですが、結局のところオリジナルに戻っていってしまうのは、僕の中でのあるあるです。
で、これで何を弾くのかといいますと、70年前後の昭和歌謡だったりします。バンドではプログレっぽいオリジナルなんですが、次回使ってみようかな。