それを意識して、俺、義足なのに、自然と早足になる。開館5分後には多目的ホールのトビラ前に取り付いた俺ら夫婦。これから、会場までの2時間、ひたすら待つ。でも、全く苦しくない。待つのはめっちゃ得意だから。

 

 でも、アイドルドリファン、今日は何か変だ。開場1時間前になっても誰もやって来ない。もしかして、有料イベントだから?

 開場30糞前になって、やっと見慣れた顔が、俺ら夫婦の後ろに列を作った。でも数人だ。この頃、門司港レトロFMのスタッフたちがやって来て、会場の準備をし始めた。その中に愛ドリの守護者、堀川さんの姿もあったが、若い者を従えているが、この前のコロナワールドのときの顔とは違うような。

 

 席は、真ん中に広めの通路を設けて、左右に四人づつ、七列ほど。でも、三分の一も埋まってない。これで元を取れるのか心配だ。愛ドリコール部隊のすがたはまだない。愛ドリ公演の14時くらいになったら現れるのかも。

 実際、アイドルドリ登場まではめっちゃ退屈なイベントだ。それはステージに上がった演技者も感じてたようで、愛ドリを引き合いに出していた。
 
 若干時間が遅れて、愛ドリの登場だ。まずはTEAMS ドリーム、あいかちゃん昨日の隊長不良から復活していてほっと一安心。でも、声は出ないようだ。
 小学校六年生コンビ、愛姫ちゃんとリリアちゃん、浴衣の着こなしがめっちゃかんいかった。というか、何か、浴衣が浴衣ではないような?浴衣が大きい?ちょっとダブついているような。
 
 愛ドリの登場時間、いつものコール部隊は全員揃ったようだ。ほんと、愛ドリライブは、コール部隊がいてなんほだ。いなかったら、まるで、クリープを入れないコーヒーだから。
 自己紹介のコーナー、いつもの声で、機智に飛んだ質問が飛んで、リリアちゃんのリアクションは、顔をかわいく歪めて、「むりぃ!」
 会場から一斉に爆笑が起きるこの光景がいつものアイドルドリライブだ。嫁、これが楽しくてしょうがなくて、俺と一緒にせっせと愛ドリライブに足を運ぶ。
 
 本当はメンバー10人が揃う、この最後のイベント、19時半からの花火イベントにも参加したかったのたが、年金生活のジジイとババア、入場料とか駐車場代とか払ったら、金が無くなってしまった。惜別の情を振り払って、会場を後にした。