※この書き物は私の独り善がりの妄想話であり、フィクションです。登場する個人・団体名はすべて架空のものです。どうぞご了承下さい。

 あいちゃん、もう暗くなった20時過ぎにやって来た。まだ家に上がったばっかりでまだ着替えてはいなかった。パソコン台の前にに触って、クロムを立ち上げていた俺の耳に、かわいい女の子の超えの、「猫G!」

 俺はすかさず、「あいちゃんやぁ!」

 パンツ姿の嫁、慌てて居間に身を隠そうとする。

 

 毎日が日曜日の俺ら夫婦、昨日は下関、今日は小倉北区のコロナワールドと、愛ドリライブ三昧だ。

 ステージご始まる前の堀川さんから注意事項説明。ただの一過性の処置だと思っていた一列目の席からの撮影禁止、恒久的なものだった。 

 11順番頃、コロナワールドの従業員が会場にペンチ長椅子だけ持ち込んでいた。俺ら夫婦がコロナワールドに入ったのは9時前、コロナワールドの建物を一周ぐるりと回ったら、コロナのアイドルドリのライブ写真に写っていたエスカレーターが見えたので直ぐ場所は特定出来た。

 

 ヲタクで一番乗りは残念ながら俺ら夫婦ではなかった。ゲーセンの前に、初めて見る顔だが、ヲタクらしき人物か一人。カメラ機材らしきものを携えていた。その後やって来たのは、チャチャタウン小倉で良く見る愛ドリファン暦長そうな、禿げてはないが、俺より年上に見えるおいさんが一人。

 さすがに四時間待ちは長かったが、そう苦痛ではなかった。嫁はきついと、二階に上がって椅子に座っていた。

 

 12時、玄関前に白いワンボックスカーが横付けされて、運営の堀川さんが降りて来て、ゲームセンターの社員らしき人に挨拶。もうこの頃には常連のヲタクだいぶ集まっていたが、堀川さん、会釈だけで話し込むことはなかった。

 運営と常連が親しく話すのを見ると、あのトラウマ、ヒットパレードクラブの店長と◯◯◯が脳裏に浮かんでくるが、彼はその辺り、ちゃんと心得ているようだ?

 

 会場設営は堀川さん一人でやるのかなと思っていたら、今日は十代にしかみえない助手がいた。ベンチ長椅子は六脚、常連も手伝って、横に三列、縦に二列に並べられた。

 一列目に座っていた俺は慌てて、二列目に移動する。撮ってしまった跡、よ〜く考えてみたら、ベンチ長椅子は二列しか並べられてなかったのたから、ルール、わかっていれば、脚立がなくとも、後ろに立って撮れば、観客の頭部気にせず撮れたのにと後悔。

 

 撮った動画、帰って直ぐユーチューブにアップした。撮っている最中、モニターの映像がもろ逆光でよく見えなかったので心配していたが、これ、HDRの効果なのか、何とかなっていた。ラッキー!!

 

 勝手口から出た俺、開口一番、「あいちゃん残念やったな。あと3分早かったら俺、まだ車の中に居ったのによぉ」

「であいちゃん今日はどこまでか?」 

「安部山公園駅の近く」

 と、ポリバケツの横置きにアニキ(キジトラの野良)の姿。

「おっとあいちゃんアニキごエサ待っとるわ」と、ポリバケツからカリカリ餌を取り出す。

 あいちゃん、不安そうな顔で、「アニキに触れる?」

「大丈夫やろう」と、アニキに手を伸ばしたら逃げやがった。やっぱり餌で釣らないと駄目なようだ。

 で、餌入れにカリカリ餌を入れてやって、俺だけ撫でてやって、「なら、あいちゃん乗れや」

 

 週宅外の路地に車を出す。

俺は何となく話を切り出す、「あいちゃんこの前車の中で言いよったが、気になる男の子が出来たんか?彼氏候補か?」

 あいちゃん、「それいつ行ってたぁ?」

「あいちゃんとあいちゃんの友達、焼き鳥屋まで送ってやったときや」と俺。

あいちゃん、「ただの友達やし」

「あの子金髪だよ」とあいちゃん。

「えっ!全く知らんやったわ。あの子二回車に乗せたが夜やったけん分からんわ」

 

 住宅街の路地の突き当りを左折して大通りへ。

「安部山公園駅でええんか?」と俺。

 あいちゃん、「の近くのセブンイレブン」

 俺は、「おうそう言えば彼氏と会うっていうんで送ってやったことあったな」

 あいちゃん、声のトーンを落として、「遠いむかしね」

「会うのは男か女か?」

「女の子だよ。小学校からの友達」

「おう湯川中に行ったんやな」

「そう」とあいちゃん。

 

 セブンイレブンであいちゃん下ろして、大通りの裏道、サンリブに抜ける方の道から家に帰った。

あいちゃん、これで間を空けずに三回会えた。俺としてはラッキーだ。忠実な足はやはり主人に使っても貰えないと不安になるものだから(笑