5月は本当にありがたい月だ。トレジャーボックスの公園が三回も見れる。一回目は5月4日の海峡フェスタ、二回目が5月19日の定期演奏会、そして、現在時刻5月25日10時15分、レトロ中央広場。門司みなと祭エレキフェスタの開演を待っている俺ら夫婦だ。

 今日はもう一グループお目当てがある。愛DreamのTEAMDREAMの公演だ。これは、栄町の特設ステージで14時半から。俺だけ移動するつもりだ。でないと、16時からのトレジャーボックスの演奏のとき、席が確保出来ない。

 

 門司みなと祭は25日26日の土日の二日間だ。パレードは日曜日。去年は行って動画に撮ってアップした。ヒッパレショックがあったから何か話題になりそうな動画をアップしたかった。そのときの俺は、まだ門司港レトロポップスライブも、チャチャタウン小倉ご当地アイドルライブも知らなかったから。

 

 金曜日、交通規制をよくよく確かめたが、いつも停めている門司港レトロ西海岸有料駐車場は問題ないようだ。去年の日曜日のパレードのときは、門司医療センター前の1時間100円駐車場に停めた。レトロフェスタの開催されるレトロ中央広場に嫁だけ降ろそうかとも考えたが、少しは歩かせないと、早々に車椅子生活になってしまう。

 

 西海岸有料駐車場に着いたのは9時ちょっと前。朝7時で既に20度だった。これは間違いなく30度までいきそうだ。俺はいつも帽子を被っているからいいが、嫁、この炎天下、大丈夫か?

 出来たら、1時間くらい車の中で涼んでから行きたかったのだが、嫁、「トイレしたくなった」と、車を降りて移動した。大連航路上屋のトイレにでも行くつもりか。

 

 暫く車の中で寛ぐつもりだった俺だが、嫁の一人だったら何があるかわからない。不安になった俺日、嫁にラインを送る。

 俺、場所はこの前演奏があった広場のステージやぞ。

 嫁、トイレだからポップスライブ会場の中。

 俺、大連航路上屋やねぇか。とにかくもう広場の方に行くぞ。

 嫁、今から行きよる。

 嫁、「ここやろとハーバーデッキの写メを送ってきた」

 義足の左足が痛いので、ちんたら歩いて行った俺だが、嫁、ハーバーデッキで待っていた。ここでもイベントがあるようだが、太鼓とダンスのようだ。

 俺は、「ここやねぇぞ。ゴールデンウィークに演奏があったレトロ中央広場の方や」と、嫁を引き連れて歩き出した。

 

 海峡ブラザ前のメインストリート?には露天がたくさ出ている。広場、もう椅子が並んでいた。と、もう椅子取りされていた。門司港レトロポップスライブの常連客のじいさんばあさんたちだ。

  嫁、目くじら立てて、「もう車の中で時間潰さんで早く来とけば真ん中の席取られんで済んだんに

「真ん中から左に若干ズレたくらいで動画撮れん訳じゃねぇしええやないか」と俺も反発する。

 準備に軽トラでやって来たトレジャーボックスのニコちゃんと会釈の挨拶。アッキーさんの姿もトミーさんの姿もタカヒロさんの姿もあった。今日のホストバンドはトレジャーボックス。準備に余念がない。

 俺ら夫婦、取った席二つにクーラーボックスとクラッチ杖を置いて、暑さ凌ぎに屋根の下に避難する。でも、この暑さの中、ライブ鑑賞とは下手したら日射病で倒れるぞ。それにしても、ゴールデンウイークの4日もだが、5月にしてこの暑さ、本格的な夏がやって来ての灼熱地獄が思いやられる。

 

 俺ら夫婦のもとにトレジャーボックスのQちゃんが寄って来て、暫く話し込んだ。

 俺は、「メンバー全員での準備大変ですね」

 Qちゃん、「もう慣れました。オリビアは午後から来るようです。僕前は演奏する側じゃなくて聴く側だったんですが、身体が治っていつの間にかメンバーになってました」と笑う。

「トレジャーボックス、もう門司港レトロポップス界の顔になってますね」と俺。

「まぁアマチュアですからそう上手な演奏は出来ないんですが、みんな聴きに聴きに来てくれて嬉しい限りです」

「俺よく思うんですが、大連航路上屋ではマイクの設定に苦労してますよね」

「そうですね。実は音響設備持ってるのはトレジャーボックスとシックスティーズだけなんですよ。でも今日はプロがやってますから良い音響で演奏出来そうです」と、Qちゃん自信を持っていたが、実際演奏を聞いてびっくりした。大連航路上屋とこれほど違うものかと。