空は五月晴れ、気温かぐんぐん上がってきた。と同時に俺には不安が。撮影機のエクスペリア5マークⅢの件だ。ソニーストアでエクスペリア5マークⅣをもうそろそろ買おうかと、クチコミを調べていた俺だが、SoC、クアルコムスナドラ8gen1を搭載したマークⅣの発熱問題だ。ここまで酷いと購入を躊躇ってしまう。それともう一つ、このマークⅣ、去年、家電大型店のソフトバンクで31800円で投げ売りされていたという。今、ソニーストアでは89000円だ。ケアブラン満期の割引券5000円を使っても85000円。去年の9月に買ったマークⅢの84000より1万円高い。

 

 発熱に関してはスナドラ888を積んだマークⅢのクチコミの方が凄かったと思う。だが、去年の9月の炎天下でもカメラアプリは落ちなかった。Ⅳが発熱するというクチコミと大丈夫だったというクチコミ、さて、どちらを信用するか。

 

 このレトロ中央広場、出店もたくさん出ている。トイレは旧門司税関を利用させて貰う。まだ、開演まで待ち時間があったから、席取りして、屋根のある休憩所に入っとこうと思ったが、オリビアちゃんと話せたという幸運に、忘れてしまった。

 

 嫁が、「来とるよ」と言うから、「誰や?」と右サイドを見たら、ヒッパレの常連のあっち、っていうか、確かアキさんだったと思うが、この前の大連航路上屋と同じ、オールディーズファションに身を包んでいた。

 

 出演順は、12時シックスティーズ、13時トレジャーポップス、14時半GS CLUB BAND13時MAMAだ。開演前に、ちょっと後ろを振り返ったら、結構な人出だった。この状況、ヒッパレの外部演奏にも引けを取らない。俄然、バンドのメンバー、気合が入るだろうなと期待する。定期演奏会だったらここまで客は入らない。ゴールデンウィーク様々だ。

 

 俺と嫁、二つのベンチの左端と右端を分かれて座って、その間をクーラーボックス置き場にした。嫁、「二人分以上は独占出来んけんね。迷惑になる」と、殊勝な心掛けだ。

 

 シックスティーズを撮り始めたが、心なしが熱を持ってきたような感じが。でもカメラアプリは落ちない。二番目のトレジャーボックス、再び熱くなってきたような気が。もし落ちたら、相当な対応を迫られる。それだけはご勘弁だ。インターバルは15分くらいしかないので、冷える時間としては不十分だろう。何とか、MAMAまでもって欲しいとひやひやしながら撮影を続けた。でも、さすがに6時間もこうしていると腰が痛くなる。時折、若干腰を浮かして右手の甲で叩く。

  家に帰って嫁が言う、「帽子後向きに被っとったけん跡がついとるよ」

 ってことは、相当、陽射し、強かったんだな。でも、よくカメラもったものだな。

 

 MAMAが終わったときのバッテリー残量は23%。さて、最後の沖縄民謡はどうするか。

 嫁、「終わったよ。帰ろうよ」

 俺は、「もう一組残っとるっんじゃ。せっかく来たんやけん最後まで見て帰ろうや」

 23%残っていれば、後一組くらいは撮れそうだと、構えると演奏が始まった。沖縄からわざわざやって来たようだが、俺が沖縄民謡に持っている印象には程遠い。撮るだけムダかと思い始めたら、バッテリー残量警告。その直ぐ後に、俺が一番恐れていた警告が。

 ――本体温度が上昇したためカメラを終了します。

 考えてみると、このXperia5マークⅢで初めて自分出た。助かったぁ、沖縄民謡のときに出て。ふと、もしかしてバッテリー残量が20%くらいになったら出るのか?でも、一度出てしまうとトラウマにはなってしまう。5日の愛Dream、6日のめいどりーみんのときに出なければいいが。

 

 レトロ中央広場から関門海峡ミュージアムまで歩くのは骨が折れる。特に今日、俺は足が痛い。そんなちんたらしか歩けない俺に輪を掛けて、嫁の歩きは遅い。

 ムカつく俺は、「いい加減もうちょっと速く歩けや」と、怒鳴る俺と喧嘩になる。

「仕方ないやないね。去年背骨骨折したんやけん」と、生意気に言い返してくる嫁に、「お前まだ62やろうが。無理してでも今より早口歩く癖付けとかんと車椅子生活やど。俺もちゃん(息子のこと)も介護てろせんけんな」