「吾輩は猫である。名前はまだない。」
ご存知、夏目漱石の名作「吾輩は猫である」の冒頭だ。
主人公の猫は、結局、最後まで名前がないままで終わるのだが、
漱石がこの物語を書くにあたって、モデルにした飼い猫の名前は
何だったのだろうか?
小説のモデルになったのは、漱石の家に住み着いてしまった黒猫
だった。
猫嫌いだった漱石の奥さんが何度追い出しても戻ってきてしまい
それを知った漱石が家で飼うことにしたのだ。
さて、肝心の猫の名前だが、漱石は、この猫のことを「ネコ」と
しか呼んでいなかった。
結局、小説の主人公と同様、名前を付けられることはなかったの
だ。
この猫は、俳句雑誌「ホトトギス」での「吾輩は猫である」の連
載が終わった2年後に病気で死んでしまったのだが、翌日、漱石
は4人の弟子だちにわざわざ猫が死んだことを報告する手紙を書
いているから、漱石は、結構可愛がっていたようだ。
猫の墓標には、「猫の墓」とだけ書かれてあったそうな。