大相撲の歴史の中で、たった一度だけ、観客が1人もいない中で
開催された場所がある。
開催された場所がある。
それは1945年(昭和20年)の夏場所。
ときは第二次世界大戦の真っ最中。
空襲の危険がある中、旧両国国技館において、6月7日から7日
間にわたって、一般人非公開で開催されたのだ。
取り組みはラジオで実況中継されたのだが、国内での放送はなし。
つまり、日本の国民は誰も聞くことができなかったのだ。
この実況は、海外にのみ、録音したものが配信された。
なぜ、こんなことをしたのだろう?
実は、海外に向けて「日本はまだ、大相撲の場所を開くくらいの
余裕があるぞ」とアピールするための開催だったのだ。
観客ゼロの中で取り組む力士たちの思いはいかなるものだったろ
う?
戦争という狂気が生み出した、大相撲の悲しい一幕だ。
ちなみに、2011年(平成23年)5月には、観客は入れたが
無料の「技量審査場所」が行われた。
これは、同年に発覚した八百長事件を受けて、信頼回復まで本場
所の開催を見送ったために、このような形で開催されたわけだ。