ノーベル賞の選考法は部門によって異なるが、文学賞は、スウェ
ーデンアカデミーの会員5人が選考に当たる。
ーデンアカデミーの会員5人が選考に当たる。
大変なのは、その選考までの手続きだ。
まず、数百通の推薦依頼を世界中のペンクラブ、作家協会、大学
歴代受賞者などに送り、推薦された200~300人のリストを
年度はじめにつくる。
そのリストをもとに、事務局の手を借りて5月までに5人に絞り
込む。
そして夏の3ヵ月に、委員会のメンバーが5人の作品を読み、そ
れぞれにレポートをつくる。
最後は、委員の投票によって受賞者を決めるというダンドリであ
る。
その際、一番の難問は、やはり言語だという。
本来、文学作品の言語は、ほかの言語には置き換えられない。
だからこそ「翻訳しても最良の質が失われない」ことが、選考の
前提条件にならざるを得ない。
選考過程は50年間は秘密なので、川端康成の小説が英訳されて
いるかどうかは不明だが、英訳でないとその描写は届けられない
ので、ほぼおそらくは、英訳されていたのだろう。
川端康成の『雪国』や『伊豆の踊子』は、ノーベル文学賞受賞後
この作品から美しい日本語をとったら、タダの恋愛小説なのでは
?などと一部で皮肉られたものだ。
たが、川端作品は、やはり、翻訳に耐えられるだけの強い骨格と
良質の芯を持っていたに違いない。