オレのステージは完璧だ。外タレの最高レベルに引けを取らない
クオリティだ。
クオリティだ。
うぬぼれを言わせてもらうと、日本にやってくる外タレより、絶
対オレのほうがカッコいいという自信を持っている。
矢沢がやっていることには何でも理由がある。すべて理由があっ
て始まる。
タオルがそうだ。なんで矢沢がタオルを肩にかけてるかというと
単に暑かったからだ。暑くて、タオルで汗拭いて、タオルを返し
て歌って、まだ汗びしょで「タオル、タオル」ってやってた。
いちいちステージのそでに戻ってタオルを受け取ったり返したり
というのがめんどくさくて、それで肩にかけて歌った。それをう
ちのスタッフが見て、「おお、かっこいいじゃん。ボス専用のタ
オルつくろう」ってなった。
それで「E・YAZAWA」のマークを入れた。あれがタオルの
始まり。
マイクスタンドもそう。白のテープをなぜ巻いたか。最初はノー
マルだった。ポーンと蹴飛ばしたら、マイクが飛んだ。ピアノの
上にポカーンと落ちた。「あぶないから、テープ巻け」とオレは
言った。それが白いマイクスタンドの始まりだ。
オレが音楽をやめることはない。だけど一年12ヵ月、全部音楽
についやすのはいやだ。オレが音楽についやすのは、一年のうち
5~6か月。ちょっと余裕がありすぎるかな?そんな余裕な人間
にソウルが歌えるかってヤツもいるかもしれない。だけど余裕だ
から歌えるソウルというのがある。
矢沢が年間5~6か月しか音楽をやらなくて、それ以外は別のこ
とをしている。それは他人から見たら遊びかもしれないけれども
矢沢には徹底的に遊ぶんだって理論がある。遊ぶときだって矢沢
は全部自分の金で買っている。人様に作ってもらったり、人様に
借りてない。
オレはインタビューでよく言う。
「矢沢さん、年間のスケジュールはどうなってますか?」
「ぼくは年間五か月か六か月しか音楽やってません」
「なぜですか?」
「音楽を愛しているからです」
「具体的に言ってください」
「じゃ言いましょう。ぐっと引きがあるから、繰り出すパンチは
効くんです。音楽を離れるから、ぼくはいつも音楽を感じるんで
す。音楽を離れると、音楽が恋しくて、恋しくて、恋しくて。ス
テージに立ちたくて、立ちたくて、しょうがなくなる。そうやっ
てその年のステージを迎えるんです。やったらんかいという気持
ちで。これが毎月毎月同じようなことをやっていて、また武道館
かよという気持ちでステージに立つのとではエキスが違うんで
す」
それはファンが一番わかっている。
ところが日本の古めかしいカルチャーでは、「一年中音楽に浸っ
ております、音楽・イズ・マイ・ライフ」って言ってるほうがメ
ディアは喜ぶ。
でもそれは、音楽の遊びをしているのであって、嘘だ。
女がそうだ。「愛してる、愛してる」ってファックばっかりして
たら、「もういいよ」ってなる。夫婦でもそうじゃん。ちょっと
離れるときがあるからいい。