ズボンを膝までめくってストッキングを出すのが、野球選手の
古典的スタイルである。
今ではズボンをくるぶしまで下ろすスタイルが全盛だが、最近
になって、古典的スタイルに戻す選手も増えている。
その代表が、イチローだ。
彼は、新型スタイルから古典的スタイルに戻した理由を、実に
明快に答えている。
「ズボンをくるぶしまで下ろしていると、足が下に引っ張られ
て走塁の邪魔になることがわかったんです。
長年、野球をやっていて、どうしてそんな大切なことに気づか
なかったのか。
ともかく、ズボンを膝までめくると、実に走塁のぐあいがいい。
これは、僕にとって、野球を始めて以来のもっとも重要な新発見
です」
そもそも、ストッキングは、スネやくるぶしを守るためのもので
爪先とかかとの部分が大きく開いているのは、足首を動かしやす
くするための細工である。
それなりの機能性を持つ用具なのだが、ストッキングを見せるか
見せないかについては、単なるファッションセンスの問題だと
考えられたいた。
そんな風潮の中で、ストッキングを出すことの実用的な機能性を
改めて発見したイチローとは、やはりただ者ではない。