オリンピックといえばスポーツ選手たちにとって最高の晴れ舞台。
オリンピック金メダルはまぎれもなく世界一の勲章だ。
しかし、舞台裏はきれいごとばかりではない。
1896年にギリシャのアテネで開催されて以来、オリンピック
は国家の威信を賭けた一大イベントとして成長し、1970年代
には開催国の経済的な負担が問題となって存続さえ危ぶまれた。
転機となったのは、1984年のロサンゼルス・オリンピック。
公式スポンサー制度、巨額の放送権の販売、ロゴマークの使用権
などを駆使して、530億円もの黒字を生み出した。
アメリカ流のショービジネスの手法がオリンピックを生き返らせ
たといえる。
これに味をしめた(?)国際オリンピック委員会(IOC)は、
1業種1スポンサーの「TOP(The Olimpic Progam)」など
スポンサー制度をフル活用するようになった。
オリンピックは企業にとって絶好の広告メディア。
スポーツ選手たちのフィールドは、世界中の企業がしのぎを削
る広告戦争の場となっている。
【オリンピックのスポンサーの種類】
<ワールドワイドパートナー>
・IOCが展開する国際マーケティング・プログラムに協賛す
る最高位のスポンサー
・全世界でオリンピックシンボルや大会マークを使用した広告
販促活動ができる。
・各カテゴリー(業種)につき1社と契約
・契約は4年区切りのTOPごとに行われる(夏季+冬季2大会)
<ゴールドスポンサー>
・各大会限定の国内協賛スポンサー
・活動範囲が国内に限定される点を除いては、ワールドワイドパ
ートナーと同等の広告販促活動を行える
・カテゴリーにつき1社と契約(ワールドワイドパートナーとは
カテゴリーが重複しないように選定)
<オフィシャルサポーター・オフィシャルサプライヤー>
・自社広告にオリンピックシンボルや大会マークを使用できる
・契約したカテゴリーの商品を大会で公式商品として提供できる
・ゴールドスポンサーに比べると、使用できるマスコットデザイ
ンが少ないなど、行使できる権利が限られる
・主に金銭で支援する場合は「オフィシャルサポーター」と呼ば
れる
錯覚とは恐ろしいもので、ロンドン・オリンピックのときにナイキ
が自社の広告をロンドンの地下鉄の駅に一斉に貼ったことがあった。
もちろん、ナイキはオリンピックのスポンサーではなかった
ナイキの広告もオリンピックについては何にも触れていなかった。
(本当のスポンサーはアディダスかどこかだった)
道行く人に「オリンピックのスポンサーはどこか」と尋ねてみると
皆、「ナイキ」と答えた。
こういうふうに、スポンサーでなくても、考えようによっては
大きな販促が得られるのであるから、たいしたもんだ。