「ドモホルンリンクル」という名の化粧品がある。
フリーダイヤルで申し込むと、本商品の3日分が
入ったお試しセットを送ってくれる、というテレ
ビCMでお馴染みの「年齢化粧品」を謳(うた)
う基礎化粧品である。
ドモホルンリンクルの「ドモ」とはラテン語で
「抑制」のこと。
「ホルン」はドイツ語で「角質」、「リンクル」
は英語で「シワの寄った状態」という意味である。
トータルすると「肌の衰えを抑制する」というこ
とになる。
このコラーゲン配合の化粧品を発売しているのが、
熊本県に本社を置く「再春館製薬所」である。
今を遡ること260年前の宝暦7年。
山脇東洋が初めて死体解剖を行った宝暦4年と、
杉田玄白らによる「解体新書」が出版された安永
3年に挟まれたその時代は、漢方医と蘭医による
医学の時代だった。
その宝暦7年に、殖産・近代法治主義を取り入れ
て、米沢藩の上杉鷹山と並び称される名君であっ
た肥後藩の第7代藩主細川重賢が、教育振興を目
的に藩立の漢方医師養成機関として設立したのが
「再春館」だった。
再春館の最大の特徴は、身分と階級の区別なく、
医者になろうとする者を入学させたことで、この
理念は明治3年にこの学校が廃止されるまでの1
13年間、変わることがなかった。
同社が昭和7年に富田信三郎によって創立され、
「再春館」の名を冠したのは、同校が掲げた「学
ぶ」自由という理念を受け継ぎたいと願ったから
だった。
同社の基本理念もそれを反映し、「自然に学び、
古くからの知恵に学び、最先端の技術に学ぶ」と
いうものである。
お試しセットを通じて、顧客に直販するという
独自の営業姿勢を崩さない同社は、ユニークで
誠意ある販売方法とともに着実に成長を遂げて
いる。