「竜馬がゆく」「梟の城」などで知られる作家・
司馬遼太郎は、1956年「ペルシャの幻術師」
で講談社の講談倶楽部賞を受賞して作家デビュー
を果たした。
当時、司馬は産経新聞大阪本社の文化部に勤務
していた。
そんな司馬が小説を書くきっかけを作ったのは、
とあるお坊さん。
当時、記者として宗教関係を担当していたせいで、
浄土真宗の寺の後継者だった成田有恒(寺内大吉)
という人物と交流を持つようになった。
彼が司馬に小説を書くようにすすめたのである。
寺内は司馬にあらゆる懸賞小説の応募規定を郵送。
司馬はそれを読んで、もっとも締め切りの近い
講談倶楽部賞に「ペルシャの幻術師」を応募した
のである。
ちなみに、この作品、原稿用紙60枚程度の短編
ながら、司馬はたったの2晩で書き上げたという。
寺内との出会いがなければ司馬遼太郎という国民
的作家は誕生していなかったかもしれない。