人間国宝となった中村吉右衛門、ワイドショーでお馴染み
の市川海老蔵はか、テレビでも歌舞伎俳優の話題は尽きない。
これらの役者はみんな歌舞伎界の家柄出身だが、そもそも
歌舞伎界は血縁関係者でなければ入門できないのだろう
か。
実は歌舞伎界は一般人にも門戸を開いている。
日本芸術文化振興会主催の「国立劇場歌舞伎俳優養成所」
では3年に一度、中学卒業以上~23歳以下の一般家庭
の男性を10名ほど募集しているのだ。
この養成所、学費は無料で奨学金が出るうえ、実際の歌舞伎
役者や舞踏の家元など一流の講師陣がそろっている。
3年の講習を終えると、終了生はそれぞれ希望する歌舞伎役者
のもとへ入門して大部屋俳優としてキャリアをスタートするの
だが、多くの場合は三階さんと呼ばれる立ち回りや駕籠かき
馬の足、通行人として終わる。
また、名題とよばれる上のランクになれるのは4人に1人ほ
どで、名題になれたとしても大きな役がもらえる機会は少ない
という。
ほかにも、現役の歌舞伎俳優に弟子入りし、裏方や雑用など
もこなしながら修行を積み、舞台に立つチャンスを待つと
いう方法もある。
しかし、いずれの方法をとった場合も、一般家庭の出身者が
伝統的な歌舞伎界の舞台で主役級の役を得るのは難しいと
いう。