血の気が多く精力も有り余っている男性が、女性と付き
合う機会を探し求めるのは、至極当然の成り行きだ。
警察官も例外ではない。
しかし、飲み屋で偶然知り合った女性と付き合いはじめ
たら、彼女の親類に暴力団関係者がいたことが発覚し、
泣きの涙で別れさせられたという事例も少なくない。
捜査情報などの極秘事項が漏洩するような事故を最小限
に食い止めるために、日々、警務課の職員は署員の行動
に目を光らせているのだ。
警務課が目をつけるのは外部の人間との接触だけではない。
「○月○日×時×分、地域課のK巡査長は交通課A巡査
(女性警察官)と新宿区歌舞伎町裏のホテルXに入館。
二時間後の△時△分出てきた」
と署内でこっそりと女性警察官と交際していることが
発覚し、こと細かな調査報告書が上司に提出されてしまう
ということもある。
もともと身元確認が万全で家族関係や親類にも危険人物
がいないことがはっきりしているので警察官になれた
二人だ。
付き合うことで秘密情報が外部に漏れる心配もないという
ことから警察内での職場結婚は奨励されている。
ひとたび交際が明るみに出れば、
「ゴールデンカップル」
となり、たとえ二人の交際期間が短く、まだその気がなく
ても上司が無理やりタガをはめ結婚させてしまう傾向に
ある。
警察官同士の結婚のすべてがうまくいかないのは、こう
いうところにも原因があるが、ま、おおむねいいんじゃ
ないだろうか。
それはさておき、警察官カップルの結婚式場は警察施設
である「グランドアーク半蔵門」。
仲人は最低でも警部補以上で、たいていは担当課長か係長。
式には警視総監からの祝電も届けられるという仕組みだ。
しかし、付き合い始めたからといって、必ず結婚するとは
かぎらない。
中には、
「やっぱり止めた」
といって別れてしまうカップルもいる。
こうなると事態は悲惨だ。
女性警察官の上司である担当課長に呼ばれ
「おまえ、うちの娘と別れたらしいじゃないか。
俺の在任中は一生交差点で笛を吹かせてやる
から覚悟していろ」
と親でもないのに怒鳴られ、その場で土下座して許して
もらったという話もあるほどだ。
女性警察官との恋愛は、よほどの覚悟をもってしなけ
ればならないのだ。