鉄道で旅をする楽しみの一つに、各地の特色ある
駅弁を味わえることがある。
日本で初めて駅弁が売り出されたのは。
明治18年7月16日のこと。
上野~宇都宮間に日本鉄道が開通し、
5時間というかつてない長さの乗車時間に
ともなって、鉄道会社が宇都宮市内の旅館に
頼み込んで作ってもらったのがはじまりと
いわれている。
第一号の駅弁は、黒ゴマをまぶした梅干し入りの
おにぎりにタクアンを添えて竹皮で包んだもので、
値段は5銭。
質素なものだったが、鉄道の旅が一大イベントであった
当時の人々には大いに歓迎されたらしい。
この発売3ヶ月後には信越線横川駅で、
翌年には高崎駅で次々に駅弁が売り出された。
一方、幕の内風の駅弁がデビューしたのは
明治21年、山陽鉄道の神戸~姫路間の開通時。
こちらは二段式経木の折箱を用いた豪華版で、
かまぼこ、だて巻き、鯛の塩焼きなどを
詰め合せた贅沢なメニューだったという。