日本のことを指す言葉に、古くは「大八洲(おおやしま)」
「秋津島(あきつしま)」「豊葦原瑞穂国(とよはしはらの
みずほのくに)」「葦原中国(あしはらなかつくに)」
「大和(やまと)などがあり、中国では「倭」と呼んでいた。
それが「日本」と定められたのは710年に制定された
大宝律令によってのことである。
大宝律令は、日本最古の完成された成文法で、日本という
国は、生まれた時から「日本」であったといって良いだろう。
大宝律令の頃は「日本」と書いて「やまと」とか
「ひのもと」と呼んでいたのだが、奈良時代に入ると
漢字の知識が広がり、訓ではなく音読みをするように
なった。「にほむ」と発音していたようだ。
これが時代が下がって、室町時代になると、東国の
発音で読まれるようになり、「にほん」あるいは「にっぽん」
となったのだ。
現在では「にほん」でも「にっぽん」でも
どちらの読み方でもかまわないが、昭和9年の
文部省臨時国語調査会では「にっぽん」に統一され
一時期この呼び名が強制されたことがある。
このとき、東京の日本橋と「日本書紀」だけは例外に
「にほん」と読んだというので、考えてみればずいぶん
おかしな話だ。
英語のジャパンという呼び名は、マルコ・ポーロの
「東方見聞録」に載っていた「ジパング」(黄金の島)
からきている。