トランプのスペードのA(エース)は、他のAより大きく
描かれている。
これは、スペードのAはオールマイティで別格だから、では
ない。じつはもっと現実的な理由があった。
18世紀のはじめ、イギリスではトランプゲームが大流行した。
このブームに目をつけた当時のイギリス政府は、トランプの
製造業者から「トランプ税」を徴収することを思いついた。
税の徴収方法は、スペードのAだけは政府が印刷して、業者に
高い値段で売りつけるという方法だった。こうしてスペードの
Aは、「デューティーエース(税金のA)と呼ばれるようになった。
しかし、いつの時代にも税金逃れを画策する輩はいる。政府が
市販品と同じようなデューティーエースを印刷しているうちに
「偽造エース」が登場。そこで政府は、偽造防止のため、Aの
マークには絶対に真似できない複雑なデザインの地模様を施す
こととした。
つまり、スペードのAが他のAより大きく描かれているのは、
複雑なデザインを印刷するためのものだったのである。