かなり前の話になるが、新宿から終電に乗り遅れて、荻窪の自宅
まで歩いて帰っていたときのことである。「あ~しんど~」と
トボトボ歩を進めていたその時、目に入ったのが明らかに乗り潰し
たチャリ。これなら持って行っても迷惑は掛かるまいと思い、チェ
ーンとフレームをシャカシャカいわせながら走らせていた。
うしろから呼ぶ声がするので、振り向くと、お巡りさん。
「あんまりシャカシャカ音を立てているので、それはあなたの
自転車ですか?」といわれた。防犯登録しておらず、被害届も出て
おらず、フレームのナンバーも届出してないだろうから、「これは
私の自転車です」と答えたらそれでおわってたかもしれない。
しかし、酒を飲んでいたため、妙なところで正義感が働いたのか
それとも「占有離脱物横領」をしているという、変な知識があった
ためか、こんな答えをしてしまった。
「あ、それ新宿から乗ってきたものです」(管区は中野)
「ちょっと署まで来てもらえますか」てわけで中野署へ…
定番通り、てのひら一杯にインクをつけて右、左と書類に押す。
相手は、やたらと私のことを知りたがる。なんでか知らないが
私がこれ以上捜査に協力しなかったらどうなるだろうと思い、
「身分証見せてください」といわれても免許証を見せなかった。
「そのバッグの中を見たいな~」
「捜索差押令状みせてください」(実は週刊「ゴング」しか入って
いなかった)
結局、微罪処分ということで開放。住所を証明するものがないため
電話代の請求書でこれにかえるとして、パトカーで家まで送って
もらった。「ラッキー」と思うのもつかもの間、「書類をちゃんと
つくらないといけないので、もういちど署まで、ご同行願います」
そこでも「逮捕状見せてください」といえば良かったのかもしれ
ない。罪証隠滅・逃走のおそれはなかったのだから。
で、署までパトカーで署まで取って返し、家に帰り付いたのは
朝五時だった。
ちなみに無灯火のチャリは職質をうけやすいというが、それは
必ずしも本当ではない。ぐーすけは2年近く中野にすんでいたが
無灯火で職質を受けたことは一度もない。真夜中ビデオを借りる
為マウンテンバイクを乗っていたがキレイにのっていたため遺失
物等横領とは思われなかったからだ。
ウチのゼミの友人でも警視庁の機動隊へ入った奴が、あきらかに
点数稼ぎをやっている、とのことだった。
ガッチャンガッチャン音を立てたり、パチもんのステッカーを
貼っていたりすると「要チェックや」というわけだ。