[SP」とは、セキュリティポリスの略で、警視庁警備部警護課に
所属する要人警護を専門とする警察官を指す。
もともとは存在していなかったが、1975年に当時の三木武夫
総理大臣が暴漢に襲撃された事件をきっかけに設立された。
要人警護を行う部署は全国の都道府県警に存在するが、
基本的に「SP」と呼ぶ場合は、前述した警視庁警備部警護課
に所属する警察官のことを指し、警視庁以外の道府県警の
場合は、SPではなく「警備隊員」と呼んで区別される。
警視庁のSPは、護衛対象となる人物によって、内閣総理大臣
を担当する1係、国務大臣担当の2係、政党要人担当の3係、
外国人担当の4係、機動警護係、官邸警護隊の6つに分かれる。
このうち、もっとも知られているのは、内閣総理大臣担当の1係
だろう。ニュースなどで首相の囲み取材が放送された際、
背後にイヤホンをつけたスーツ姿の男性が映っていることが
あるが、何を隠そう、この人物こそが首相担当のSPである。
また機動警護係は、ほかの係で人員の足りない場合の遊軍的
な存在で、警護課に配属されたばかりの新人はまずここに
配属されて、SPとしての実力を磨いていくことになる。
なお、任務の性質上、SPには強い精神力と冷静な判断力を
もつ人材が求められる。基本的には、階級が巡査部長以上
であることに加え、身長173センチ以上、柔道・剣道三段以上
射撃が上級以上というのが条件。特に射撃は重要で25m
の離れた的に5秒以内で3発命中させるといった、高い実力が
要求される。
この時点でかなりハードルが高いが、これはあくまでも前提
条件。ここから警察署長や機動隊長の判断によって候補者
が選出され、三ヶ月の訓練の後、適性があると認められた
者のみが、晴れてSPとして配属されることになるのだ。
ちなみに、SPには男性だけでなく女性もおり、警護対象者が
女性の場合は優先的に警護に当てられる。
ただし、その数は非常に少なく、全体の5%ほどであるのが
現状だ。