人間は立ったまま眠れない。
眠ろうとすれば、すぐに足の関節が折れ曲がって
こけてしまう。
人間は二本足だからできないのではないか、四
本足ではどうか、と考えた人もいるかも知れない。
しかし、足の数が四本だろうと六本だろうと、途中
で折れ曲がれば、重い体を支えきれずに転倒
してしまう。
では、なぜ馬は平気かというと、たとえば馬の
前足には、肩、ヒジ、足首、指の四ヶ所に関節
があるが、それぞれが交互に逆向きにつくら
れているからだ。
要するに、肩と足首の関節は前向きに、ヒジと
指の関節は後ろ向きに、という形をとっている
のだ。
これだと、まっすぐに伸ばせば、足は棒と
同じになる。立てた棒が、垂直の荷重に
対して強いのと同じ原理だ。体重は、向き
の違う隣同士の関節で相殺されるので、
ほとんど関節に負担をかけずストレート
に地面に伝わっていくのだ。