よくクイズなどに出される問題に、日本の最北端や
最南端はどこか、といったものがある。
日本の最北端に位置するのは、択捉島の北端だ
(北緯45度33分19秒)。しかしここは問題の「北方領土」
なので、日本人は誰も住んでいない。
では一番南はどこかというと、沖縄でも奄美でもなく
沖ノ鳥島(北緯20度25分13秒、東経136度4分)である。
フィリピン海の中央にあり、日本の領土の中で唯一熱帯に
属するが、行政上は東京都の一部というから驚きだ。
沖ノ鳥島は、面積約8平方キロの無人島だが、ほとんどが
水面下にあり、満潮になると、2つの小さな岩が水面に
顔を出すに過ぎない。昔は満潮時にも4つくらいの岩が
見えていたのだが、波で侵食されてしまったのだ。
そこで日本政府は、この「島」がこれ以上沈まないよう、
285億円もの巨費を投じ、岩の周りに護岸工事を行い、
コンクリートで固めてしまった。
ここまでして小さな島を死守するのには理由がある。
これは、この島があるかないかで、日本の「排他的
経済水域」、つまり領土の沿岸200海里にわたって
漁業やエネルギー資源を優先的に得る権利が
大きく変わってくるからなのだ。
じゃあ、もっと大体的に埋め立て工事をすればいいような
ものだが、国連海洋法条約第121条第1項において、
「自然に形成された陸地でなければ島とは認めない」
とされているので、現状を維持するしかない。
もし観光で沖ノ鳥島に行きたければ、上陸はできないものの
グアムやサイパンに行く大型客船が近くまで寄るコースも
あるので、船から眺めたり、写真を撮ったりすることは
できるとのことである。
曙蓬莱新聞社
「世界の孤島JUST NOW」より