芦原は言う
「人は強くなければならんのよ。
人生は喧嘩の連続じゃけん。喧嘩の作法といっても
通りすがりのチンピラ相手の殴りっこもあれば、
身内同士の口論もある、ビジネスの喧嘩もある。
それぞれ状況によって変わるのは当然じゃけん。
ただ最終的な問題は相手にトドメを刺すか否かの違いなんよ。
例えば道場破りがやってきたとする。
一見して弱っちい奴やと分かった。
だからといって挑戦を受けず、まあまあって返しでもしたら、
相手は「道場破りに行ったら、ビビリよって頭を下げてきた」
と言い触らす。
それなら軽く痛めつけて、試合なら「一本」を2,3回取って返せば
奴は「まあまあ互角やった」と虚勢を張るんです。
今度はアバラの2,3本折って目に青タン作って返しても
「こっちも随分反撃されたけん、相手はそれ以上の怪我をしちょる。
と嘘つくんよ。
やるからには完全にトドメを刺す。
二度と挑戦する気も起こらん。
こっちの顔を思い出すだけで体が震えるまで…。
昔なら殺す。
今ならば再起不能にせんといかん。
ただ最終的に潰したら行かん相手との喧嘩となると、
話は変わってくる。
ビジネスの喧嘩が良い例や。
そういう時は、徹底的に相手を追い込んで、
土下座させる寸前まで追い込んで、
最後は土下座はさせずに「「すんませんでした」
とこっちが謝るんよ。
実際の喧嘩では完全にこっちの勝ちに持って行く。
じゃけん、最後の最後、相手のメンツを潰さんように
こっちが下手に出る。
これも喧嘩の大事なテクニックじゃけん。
芦原の話をよう覚えておけ。」
極真を破門になり
後で正道会館館長となる石井氏の造反もあり
芦原は自分の足場固めにやっきになっていた。
芦原特有の「サバキ」も、究極的には
人を殺す技なので、稽古で教えるわけには行かない
それでも「サバキ」を型として、
組手同士の了承事項としておこなったりもしたという。
スポーツとして認識して入会した人もおり、
会館の経営者としては、
どこまで教えるか頭を悩ましたという。
また道場破りにも一瞬でもすきを許せば
会館が潰れる。
このような対応は必然的に
最重要事項になっていった
ちなみに愛媛では、芦原は、県警に空手を教えており
道場破りなどが刑事事件になったことはないという。