大学の頃の、ある正月の日
家に遊びに来ていた彼女と
「どっか行こうか」
と話していると
「アイスアリーナがあるから
スケートに行こう」
ということになって
産まれてはじめて
スケートリンクに立った
スケートシューズなど履いたこともなかったが
周りでは、小さな子供が滑っており
俺も「これならいけるやろう」と思って
滑り始めた。
シューズの紐のくくりかたも知らず
体の倒し方も知らなかった
ただ、スキーのボーゲンのように
すすめばよいのかな~?と考えていた。
滑り始めて5分くらいたったろうか。
スケートシューズが右に傾いたため
倒れないように身体を左に倒した
そしたら「バキッ」と音がして
右の向うずねの右側に、鋭い痛みが走った。
さっそくスタッフの方が
病院に連れて行ってくれ
レントゲンを撮ったら
「亀裂骨折」とのこと
元旦で満足のいく処置がとれないため
明日ギブスをするので、もう一度きてください、とのことだった。
当日はギシギシ足が痛みながら
あんまし睡眠もとれず、朝起きたら
右足が電信柱のように(ちょっとオーバーだが)膨らんでおり
彼女も来てくれて、ギブスをつけにいった。
そして2~3ヶ月の松葉杖生活がはじまるのだが
まあ、行きかう人々みんな優しい
駅の階段を登っていると荷物を持ってくれたり
電車でたっていると席を譲ってくれたり…
ひとつ困ったことがあった
ぐすーけの家の便所は、和式の段差のあるもので
前向いて排便ができずない。
そこで、後ろ向いて
両手と骨折してない左足とで身体を支えて
コサックダンスのようにしなければならなかったのだ
それ以外は周りの人の親切さに支えられた。
しかしそういったありがたい話ばかりでかなかった
神楽坂で「カーセンサー」という中古車雑誌の
校閲のバイトを後輩とやった帰り。
東京は10年ぶりの大雪に見舞われた。
三鷹についたのが午前0時
タクシーもものすごい列が出来ており
三鷹から自宅まで歩くことにした。
全身雪だらけ、
足のギブスも雪まみれで
石灰に水が浸み込んで
歩くたびに「グチャグチャ」と
水の音がしていた。
そうこうするうちに、10m前に「空車」のタクシーが
停車しているのを発見。
お願いしようかな~と思ったら
急に「空車」が「回送」にかわり
乗車拒否された。
家に帰って
水がしみこんだギブスを
鋏で切り刻んだ。
2~3日後にスキー合宿があったので
再度ギブスをすることはせず
グルングルンにテーピングして臨んだ
「骨折してるのにスキーするなんて
ぐーすけさんは反則です」
と言われた。