宮部みゆきさんにはまってた時期がある。
とにかく図書館にあるものは一通り読んでみた。
宮部さんのジャンルは多岐に渡るが、
大まかに言うと
①現代劇
②時代物
③ファンタジー
に分かれると思う。
吉川英治文学賞をもらっているので、時代物の物語も精緻であり、
それなりにおもしろいが(「あかんべえ」とか)どうもピンとこない。
口ではうまく言えないが、あくまでも紙の上にかかれた
ストーリーとしか見えないのだ。
一方、③ファンタジーは、RPGにおさまるような話が多く
冗長で、あまり面白くない。
やっぱり、宮部みゆきさんは①現代劇が一番だ。
「火車」「理由」「模倣犯」「名も泣き毒」「楽園」「誰か」など。
普通の人が、普通でない常識外のことにとりこまれて
あがき苦しんで、終末まで転がり込んでいく。
あっという間に読了してしまう。
もっとも、俺の一押しは
「蒲生邸事件」だ。
日本SF大賞も受賞している。
大学受験のため上京している青年の泊まっているホテルが
火災にあい、昭和初期の2・26事件の時代にタイムスリップするものだが
これはSFというジャンルに適合するかどうかは別にして
おもしろかった。
最後の平成の現代に戻った主人公が、戦前の蒲生邸で働いていた
女の子との約束を守る点など、
「これはちょっとできすぎだなあ」と思うこともあったが
美しくよませてもらった。
アレから4年(宮部みゆきがマイブームだった頃から4年)から経過した。
図書館にいって「小暮写真館」を手にとって見て、一応借りてみたが
どうもピンとこず、三分の一ほど読んでやめてしまった。
あれほど、マイブームだったのに
なんでだろう?
しかし、それでも「蒲生邸事件」は名著だったと思う。