その場で、いろいろな案を出し合っていたのですが、このイベントは「IT技術者」という広い枠でくくったイベントなので、当然ながら自分と違うタイプの人たちもたくさん来るわけです。
たとえば、エンタープライズ系のSIerさんが、セミナーを受講しに来るようなスタイルでいらっしゃる方もいれば、スタートアップ系で技術者仲間と交流したいと考えてくるような方もいらっしゃいます。
なので、例えばWEB界隈で常識のように語られている「技術をどんどん公開しよう」みたいな考え方も、一方では電機メーカーなどではご法度だったりします(電機メーカーの早期退職制度で技術者が他国にノウハウごと流出する!と騒ぎになったこともありましたね。)
その日に聞いたので衝撃的だったのは、飲み会など他のメーカー社員と交流してはいけないという絶対的なルールがある会社も普通にあるそうです。
もうひとつ、なんで買ったか覚えてないのですが、こういう本を買ったので読み始めたんです。
- 「即戦力」に頼る会社は必ずダメになる (幻冬舎新書)/松本 順市

- ¥777
- Amazon.co.jp
冒頭を読み始めて、派遣社員という制度が日本をダメにするとか、転職を繰り返す人はダメだとか、育成コストを放棄して中途社員を採用するのはダメだとか、あまりに自分の考えと違うことが書かれすぎていたので、5ページ目くらいで捨てようかと思ったのですが、思いとどまりました。
極端ですが、これから自分や自分の子供達が迎える社会は、いろいろな「垣根」がなくなっていく社会だと思ってます。
例えば、海外に進出すれば異なった文化、宗教観をもったチームと一緒に成果を上げる必要があります。
自分と考えや、事象に対する分析結果が違うからと言って、さっとシャッターを閉めてしまうのは早計ではないかと。
(※とはいえ普段心安らかに生きていく上で、面倒なものを無視するというのは大切な能力ですが。)
ここで、第一段階、「違う考えや経験を持った人のことを理解する」の第一歩が達成できそうです。著者は旧来の3Kの職場を既存社員を育てて東証2部上場まで成長したと書いています。同意はできませんが信頼に値します。業種や市場が異なれば、企業戦略も異なって当然だからです。
ビジネス書を読む理由は単純です。そこから知見を得たいからなので、自分と立場や考え方、主義主張がことなる人の本を読んでも、自分という軸がしっかりしていれば自分と正反対の方向に主張している人からもなにかエッセンスが抽出できるような気がしましたし、読み進めてみればもしかしたら自分と考えの近い主張も出てくるかもしれません。
では次に、じゃあこのように全く違う考えの人が自分のチームメンバーだったら。つまり「違う考えや経験を持った人に何かを伝える」。
「理解」できるようになれば、「私とあなたの考えは違う、でもあなたがそう考えることは良いと思う」というふうに考えの違いは横においておいて仕事をすることができます。ただ、それでも相手の考えや「目線」に合わせた伝え方ができるかどうかがすごく難しいな―と感じました。
意見が違う人と、議論を交わすことはできます。もしかしたら相手を論破できるかもしれません。でもチームの場で相手を論破してもあまり良いことはありません。
自分は割とドライなので、一定の合意が形成できるか、合意されなくてもチームとして決議されればことは進むので問題ないと考えてしまいがちです。参考:「話し合って決める」という幻想
それでもやっぱり割り切れないのが人間だし特に日本社会というハイコンテキストな場では、「相手が受け入れられるように伝わる」のは大切なスキルだと思うのです。むずかしいよねー
(ちなみに「受け入れる」というのは、同意してもらうという意味ではなく、先のシャッターを閉ざさないでくれるという意味です。言い換えれば相手の立場にたって伝えるというニュアンスでしょうか。)
ちなみにそういうの、妻はとても上手なので、見習っていこうと思いますが、なにか良い訓練方法があれば教えて下さい。


