森博嗣 | 失はれた音を求めて

失はれた音を求めて

いつも寝ています・・・zzZ

森博嗣氏の最新作というかほやほやの「ψの悲劇」の内容についてはFC2に書いたので、こちらにはそれとは別のことを。

 

森博嗣という作家は珍しい作家だと思う。

全てではないが、その作品群のリストのかなりを真賀田四季博士が関係する複数のシリーズが占め、また、それぞれのシリーズが絡み合っている。

博士ばかりではなく、他の登場人物もモブに至るまで本人または血縁の者が至る所に顔を出すから、さながらスターシステムである。

さらにそのそれぞれのシリーズの設定年代がそれぞれ違い、場合によって何百年も離れてたりもする。

 

私が最初に読んだのはS&Mシリーズであるが、キャラ萌え的に読んだ。

正直ミステリとしての面白さよりキャラクターの描き方の新鮮さの方に興味があった。

しかし、いつのまにかいくつものシリーズに付き合わされ、それぞれのシリーズだけのお話ですまないようになると、別の興味が出てきた。

シリーズではなく、世界としての楽しみ方である。

おかげでメモでもとりながら読むでもしないと何がなんだか誰がだれだかわからないのだが、まぁ、私はそんな律儀なことはしないので、サウナに入ってボーッしてるような適当で心地よい浮遊感を楽しんでいる。

だから森作品の場合、単発でこれが傑作だと言える作品は私には特にない。

あったとしてもそれ単独で楽しめないのだから意味がない。

 

とりあえず他人には薦めにくい(少なくともシリーズ単位とか、これとあれのシリーズとか、最低でもそんな薦め方になってしまう)作家だが、ネットワークのようにいくつもの世界が絡み合ったスケールの大きな作品群の全体でオーロラのような輝きを放つ奇跡の作家でもある。

読むのは大変だが、この作家さんが存在するのは幸せである。

 

オレ、森博嗣氏が小説書かなくなったら、膨大な作品を読み直すんだ!←多分そんな時間はない。