ついに我々は自由を手に入れた。
圧政から解放され、我々は完全なる自由を手に入れたのだ。思えば、ここまでの道のりは果てしなかった。12月、我々は集団で雪原を走らされていた。2月も我々は集団で雪原を走らされていた。そして、今、我々は完全に自由になったのだ。当局は我々の要求を説得の末、それを受け入れたのだ。
そして今日、私は単身で雪原へと身を乗り出していった。自由を手に入れた今、私の足取りはとても軽やかだった。
私は新たな道を切り開いていった。私はズンズン吹雪のなか、走っていった。
そして道に迷った。
調子に乗っていつも行く道とは違う道を進んでいったのだ。いつかは知っている場所に出るだろうという淡い期待を抱いていたのだ。しかし、知らない道を走っていくこと約四半時、道がなくった。しかし、猛吹雪のなか来た道を戻るという選択肢はなかった。私の信念がそれを許さなかったのだ。
私は一歩一歩道なき道を歩き始めた。周りにはかつて畑であっただろうと思われる雪原と林が広がっていた。家は数軒あるが、道から外れた今、それは遠くのものとなっていた。
ますます吹雪は強くなっていき、私のフードの中にさえも雪を吹きつけてくる。それでも私は歩みを止めることはなかった。段々と辺りは薄暗くなっていき、人家の灯りがほんのりと吹き付ける風の音と共に見えている。
私は一刻も早く宿に帰らなければと思い、雪を掻き分けながら進んだ。
そして、やっとのことで見たことのある景色までたどりついた。営業時間が終了したガランとしたスキー場の駐車場で私は1人宿へと歩いていったのだった。
執筆:藤田翔






