無罪になっても 5
僕はショウタ裁判長に頭を下げておきます。
「裁判長。今日はありがとうございました」
「敬語は使わなくていいよ~」
「あなたにはこっちの方が慣れましたので」
「そうなんだね~」
背丈は僕より頭1つと半分くらい低いです。
それでも先ほどの裁判を思い出すと、とても子ども扱いしていい相手ではありません。
「あの~。おじいちゃんね~……なんか、大変みたい~」
「……」
気にするなという方が無理な話でしょう。
少年に突きつけられた現実は1つ。
自分の祖父が人殺しを犯してしまったこと。
殺されたのは僕の母です。普通に考えたら許せません。
しかし、結果的に僕は少年から祖父を奪いました。痛み分けという言葉では済まされないでしょう。
覚悟はしていたことです。そして、これからも覚悟しなければなりません。
〔つづく〕
登場人物
遠崎悠一 主人公
藤堂奈々 ナナさん。弁護士藤堂姉妹の三女
裁判長 十代で裁判官になった天才少年
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編集掲載 緋鷹由理(ひたかゆり)
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