真実の審理 2

 

今までの流れからこちらの有利な雰囲気になると思っていたのですが、まさにイレギュラーな人物です。

やや遅れて裁判長の少年が入ってきました。彼は今までと変わった様子はなく、いつものようにのんびりとやってきて裁判官席に座ります。そして自分の祖父にこういいました。

おじいちゃん。足は大丈夫かな~?

すると証人席の男性は少年の方を見上げて「ふぉっふぉっふぉ」と笑います。

だいぶ良くなったぞ~い。今日は翔太の成長も見てやれるのぉ~

よろしくね~

頑張るぞ~い

今になってようやく知りましたが、今回の裁判長の名前は翔太というようです。

僕の名前を聞いてきたときには今さらな感じを覚えましたが、僕も他人のことをいえない立場でした。

ショウタ裁判長の口調はおじいさん譲りらしく、そのおじいさんも語尾がのんびりとしています。

それにしても、2人ともまるで今の状況が理解できていないような会話でした。まさかすでに必勝の策でも練ってきたのでしょうか……。

考えていると、最も遅れて検察がやってきます。

なぜかマッスルマンことムテキ検事が背の高い椅子を抱えており、その椅子にはノドカさんが腰掛けていました。

もはや先輩後輩はおろか主従関係ができているようです。

 

〔つづく〕

 

登場人物

遠崎悠一  主人公

藤堂奈々  ナナさん。弁護士藤堂姉妹の三女

裁判長   十代で裁判官になった天才少年

武笛鉄人  テキ検事、マッスルを連呼し筋肉を強調

藤堂和花  ノドカ検事。藤堂姉妹の長女

藤堂音子  ネコ刑事。藤堂姉妹の次女

城柳浩司  城柳裁判長 少年裁判長の祖父


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作  者 草薙香(くさなぎかおり)


編集掲載 緋鷹由理(ひたかゆり)


文月鈴太郎(ふみづきりんたろう)の小説


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