意外な容疑者 5

 

確認作業があまりにも迅速すぎて裁判長でさえ止める間がありません。

そしてノドカさんはもう一言。

城柳裁判長を証人として連れてきなさい

おいおいおい。あんな大物を引っ張り出して何するんだい?

事実確認よ。彼も容疑にあがったの

ぐへぇ。仕方ないねぇ……それじゃ、しばらく待ってろよ

話が終わると同時に再び、バァン、と机を叩いて映像を消します。ノドカさんは裁判官席を見上げて大声を上げました。

休廷よ! あなたの祖父を重要参考人として召喚するわ。さすがに裁判官が身内というのはまずいわね。交代しなさい

えっ? で、でも

少年が木槌を自分の胸に当てて抱きしめます。

法廷内は今までにないくらい騒がしくなり、先ほどの静寂から一分も経たないうちに混乱の渦を巻いていました。

裁判長は木槌を握りなおして、カン、カン、カン、と叩きます。

せ、静粛に~。静粛に~

ふざけるなぁ!

人殺しの孫が裁判長になりやがって!

何が代理だ! メチャクチャじゃねぇか!

他人様を殺して自分だけ逃げようとするな!

何度目でしょうか。

 

〔つづく〕

 

登場人物

遠崎悠一  主人公

藤堂奈々  ナナさん。弁護士藤堂姉妹の三女

裁判長   十代で裁判官になった天才少年

藤堂和花  ノドカ検事。藤堂姉妹の長女

藤堂音子  ネコ刑事。藤堂姉妹の次女

城柳浩司  城柳裁判長 少年裁判長の祖父

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作  者 草薙香(くさなぎかおり)


編集掲載 緋鷹由理(ひたかゆり)


文月鈴太郎(ふみづきりんたろう)の小説


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