遠崎雄太の証言 1

 

十日くらい前に車でドーンされたわけだ! いやいや最初は大したことなかったんだけどな! これがどうしてまた悪化してしまったんだよ! あっはっはっはっは!

笑っている父の姿を見ていても、全身の血が外へ抜けていくような寒気を味わいます。

もしかすると母に続いて命を狙われているのでしょうか? 

今日からでもネコさんに頼んで警護してもらわなければなりません。

すると裁判長が、カンッ、と木槌を打ちます。

それじゃあ、証人。お名前と職業と、よく忘れ物する理由を教えてね~

そういうことまで聞くのですか? 

まぁ、本人が答えられるなら聞いてみたいですけど。

俺はトオザキユウタ。職業はクサハラ証券の係長だ。何でも聞いてくれ!

豪快ながらも華麗にスルーしました。まさに大人の対応です。

無視された裁判長は唇をアヒルにしながら、カンッ、と木槌を叩きます。

それじゃあ、自分の鍵のことについて話してね~

さぁ、ユウイチ! お前の無実を証明してやるからな!

発言する気満々です。ただ自分の鍵のことを証言するのに、なぜこうも胸を張っているのか理解しかねます。

 

〔つづく〕

 

登場人物

遠崎悠一 主人公

藤堂奈々 ナナさん。弁護士藤堂姉妹の三女

裁判長   十代で裁判官になった天才少年

藤堂和花 ノドカ検事。藤堂姉妹の長女

藤堂音子  ネコ刑事。藤堂姉妹の次女

遠崎雄太 主人公の父親  


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作  者 草薙香(くさなぎかおり)


編集掲載 緋鷹由理(ひたかゆり)


文月鈴太郎(ふみづきりんたろう)の小説


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