メンバーはhidetarou邸と同じく、自分を含めた7人の侍。
このKさん、hidetarou邸から歩いて行ける場所にお住まいで、同級生。
というか、高校の頃からお互いオーディオ仲間として切磋琢磨しているという素晴らしい間柄!
オーディオに限らず、趣味をやる上でこれほど尊い存在は無い・・・。
自営業をされているKさん、ご自宅は仕事場も兼ねた4階建ての建物で、4階は床面積は狭いもののオーディオ専用フロアとなっていた。
もっとも、床面積が狭いといっても20畳もあるのだからオーディオ部屋としては広いなんてものじゃない。
部屋に通されて驚いた。
まず、天井の形が面白い。天井と言うか、壁も含めて半円形、つまりトンネル状になっている。普通にしゃべっていてもどことなく独特の響きがある。

床面積が下のフロアより少ないのとトンネル状になっているのは建築法とかの絡みもあるそうだが、失敗しやすいといわれるトンネル形状(反射音が全角度からリスナーに集中するらしい)を、吸音材と石膏ボードをうまく使用し、聴いていても耳疲れしない音響に仕上げられていた。
ただ、石膏ボードの加工はとんでもなく大変だったらしい・・・(笑)。
それと、日本では新品では発売されなかったらしい初期型パラゴンがあるのは伺っていたが、DIATONE 2S-305まであるよ!!!
後継機の2S-3003を使っている自分としてはもう興味湧きまくりなのですよ?

また、自作派としての一面もお持ちで、自作のセレクターや真空管アンプなどが何台もきれいにラックに収められていた。
プレーヤーも含めて2~3系統の機材をお持ちで、スピーカー(または気分?)によって繋ぎ替えているのだそう。

で、試聴。
まずパラゴン。
自分が店舗以外で見たパラゴンと言えば小田原邪宗門くらいのものだが、実質ただの家具(その代わりfeastrexスピーカーで凄い音が出ている)。
そのため、オーディオマニア宅できちんと聴かせていただくのはここが初めて。
同行されたメンバーいわく、暴れ馬的なパラゴンをここまで制動できている例は珍しいそうだ。
自分の持った感想は、なんというか「甘美」。
こんなキザッたらしい台詞をオーディオオフ会で使うのは初めてだけれど、何故かそれが一番しっくり来る。
古い音といえばそうなのかもしれないが、もう本当に聴いていて落ち着く音。また、スーパートゥイーターを装備してるためか、レンジや情報量の少なさも特に感じない。
木製のボディの真ん中があたかも無いような音の奥行きにも驚く。
これがパラゴンか・・・。
で、注目の2S-305。
パラゴンに比べてやや近代的かつ音が明るめで、非常に失礼な表現だけれど、最初の一瞬はちょっとラジカセっぽいと感じた。
でもそれは最初の一瞬で、聴けば聴くほどパラゴンほどではないが甘美さが十分にあり、その一方で近代的な音も同居している。
なにこれすごい、これ本当に日本が終戦後わずか13年で作ったスピーカーか!?
自分の2S-3003のような後年のモニタースピーカーとは明らかに異なる音作り。
テクノロジーが未発達な分、いい具合に「音楽重視」で作られたのだろうか。
おどろいた、パラゴン以上に驚いた。ちょっと舐めていた。
2S-305でここまで鳴らしている人がいるのに、2S-3003でなんであんな残念な音しか出せないの自分。
次の日に、上記の通りスピーカーとしての音作りがまず違うのだから、無理やりここの音を真似る必要は無い(というか出来ない)と、気づくというか開き直るまで実は少し凹んでいた。
スピーカーが違うのだから音が違うのは当たり前だけれど、どちらも甘美さは一貫してあり、基本的な傾向は変わらないのが面白かった。
この日はプレーヤーからアンプまでは同じだったからか、部屋の影響か、ご主人の音作りのポリシーが出ているのか、スピーカーの年代が近いのか。骨となる部分は不変でも細かなニュアンスの違いが楽しめる。
セカンドシステムでがらっと傾向が変わるのも面白いけれど、こういう複数システムの持ち方も面白いと思った。
一点不思議だったのが、この日お使いだったCDプレーヤーはmarantzのCD63。1982年の最初期に出たプレーヤーだ。
スピーカーやアンプは古ければ古いなりの良さがあるのは分かるけれど、CDプレーヤーとかのデジタルものは古いのはどうなのだろう。
事実、82年にCDが出て、その初期プレーヤーの音の悪さに落胆してオーディオから遠ざかった人も多いと聞く。
見たところ、これと言った改造もしていないようだし、こればっかりは現代のに交換or改造してもよさそうなものだけれど、何か秘密があるのだろうか。個人的に想い出の品とか。
そういえば、hidetarouさんも、セカンドシステムのプレーヤーは結構な年季モノをお使いだった。
次にお会いする機会があれば、そのあたりを是非伺ってみたい。
今回は6名で押しかけて1時間ほどのドタバタ試聴だったけれど、それでもこれだけ染み入る音を聴かせていただいた。
もしまた機会があれば、贅沢を言えば、もう少し少ない人数でかつもう少し長い時間で、この至福の音を堪能したい。
かけさせていただきたいCD、というか聴かせていただきたい音楽が何曲もある。
Kさん、ネットでの事前交流も無いのに快くお招きいただきありがとうございました。
それと、ネットで職場の番号調べて後日電凸してすみません(お声が明らかにドン引きでした汗)。
是非またお邪魔させてください!
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