CDが作られるときは、一つの演奏を数箇所に設置したマイクで録音して、エンジニアさんが編集機材にかじりついてその各マイクから拾った音をうまいことブレンドして、最終的に左右2チャンネルステレオにする。これが普通だと思う。
一方、録音するマイクが最初から左右2本しかなければ、それをそのままCDに焼けばいいわけで、編集作業の必要が無い。
しかし、編集作業抜きで全てのパートがバランスよくマイクに拾えるよう楽器の位置を調整したり、同じくマイクの位置や角度を調整するのはウルトラ難しい(場合によっては不可能)。
前者はマルチマイク録音、後者はワンポイント録音とか言われ、後者で作ったCDは少ないものの製作工程がシンプルなので音質的にも有利みたいな理由で、マニアから根強い人気がある。
すみません、自分の知ったかぶりではここいらが限界。
では、全く同じ演奏を、マルチマイク録音と(位置を吟味した)ワンポイント録音とで聴き比べたらどうなるか。
コロムビアが90年代にそんな試みのCDを何枚か出していたが、先日それが復刻された。
http://www.aria-cd.com/arianew/shopping.php?pg=label/columbiaonepoint
以前、マーキングワンさんから教えてもらってはいたけれど、廃盤だったのであきらめていた。同じような人がたくさんいたのかな?
早速何枚か買い込む。今回は写真のCDの中から自分の好きな「シバの女王の入場」を聴き比べてみる。
ワンポイント、すごい!!
再生した瞬間、音の数の多さに驚いた。
素人考えでは、録音に使うマイクの本数が減れば、全体的にもっとすっきりした音になるのかと思ったら逆だった。意外。
あとは、全体的に音につやと躍動感と立体感があるし、特に驚いたのが随所に入っている2本のオーボエのシーンでの空気感。
これを聴いたらもうマルチマイク録音版は聴けない!無理、絶対無理。
もちろん、全部が全部このような差だったらエンジニアの仕事がなくなるわけで、今回は極端とも言える例なのかもしれないが、それにしても驚いた。
実は、同一演奏を異なる録音方式(ワンポイント録音・マルチマイク録音)で聴き比べるCDというのは、某オーディオ仲間が(共同)制作したものが既に手元にある。
それもそれで音質・演奏ともに申し分無く、自分の愛聴盤なのだけれど、販売枚数が極端に少ないのとお値段がちょっと高い(7千円弱。SACDハイブリッドなためか?)ため、なかなか周りに薦められないというジレンマがあった。
今回は、マルチマイク版(正確には補助マイク付き版)とワンポイント版の両方買っても約3000円で済む。個人的には先ほどの1曲で既に元を取った気分だ。
全種大人買いしても3万円か・・・。
今のところ、手元にあるのは2ペア。
どちらも自分の好きなヘンデルのCDなので、少しずつじっくり聴いていこう。
楽しみだなぁ♪
ところで・・・
人間の耳も言ってみれば「ワンポイント耳」なのだけれど、それで聴いた演奏は違和感無いのに、なんでワンポイントマイクだと(シビアに調整しない限り)違和感が出てしまうのだろう??
基本的過ぎてかどこにも書かれていないので・・・。
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