くさまです。

 

横浜市、7月24日発表の陽性患者は3(軽症3)。累計880人(死亡46、重症3、軽症112、退院679)。感染経路不明2名。今日も横浜国立大学運動系サークルの学生陽性が確認。サークルが中心になった会食を通じて感染した人数は計9人となっています。

 

先日の本会議で提案した市内病院内クラスター感染事例共有のための「院内感染対策情報共有会」(病院従事者向け)が過日、病院など業務後の夜7時から、関内ホール大ホールで3密を防いで開催されました。

 

会議開催中の写真撮影は禁止。配布資料も無し。皆さん熱心にメモ。

 

<6月26日市会本会議>

くさま:新型コロナウイルス第2波の感染拡大局面で、院内感染事例が多発するようなことがあれば、医療崩壊につながることになり、これは絶対に避けなければなりません。今後の集団感染対策として、これまでに発生した医療機関における集団感染事例を病院間で共有することが重要と考えますが、市長の見解を伺います。
 

林市長:市においても医療機関での集団感染が生じ、診療の一時停止など、不測の事態も生じました。今回の事例では、基本的な感染予防策が徹底されていないことが多く見受けられました。そのため、市病院協会などと連携し、集団感染が生じた医療機関の職員から実体験として、感染原因の特定や防止策の改善の取組等を伝える研修会を実施するなど、集団感染防止に努めていきます。

 

横浜市医師会のコロナ対策会議の折に、病院協会を含めた多くの先生方から、今後の院内クラスター対策のための情報共有の場がほしい(別法人の病院間でのインシデント事例共有はそもそも難しいため)という声を受けて、本会議では提案させていただきました。

 

7月までに市内で院内感染が発生した病院は23病院に及びましたが(1人~80人)が、その中で湘南泉病院、鴨居病院、西部病院からの事例発表をいただきました。

 

運営は横浜市健康福祉局(保健所)、医療局。そして、事例を話していただくのも、フロアで聞いているのも病院の先生方や看護師さん、医療従事者の皆さんでしたので、時間は限られていましたが、大変濃い2時間でした。

 

そもそもの施設面の限界、病院の運営上の課題、リスクコミュニケーション(外部からの問い合わせ含)、スタッフのメンタルケア、物品の調達、医療従事者の濃厚接触者多数によるマンパワー不足など、僕のような素人が聞いても、いかに皆さんが努力しても、院内感染は100%増せぎきれない実情がよくわかりました。

 

特に、1病院の独立した病院で、系列病院からの応援がない病院の場合、一度、院内感染者が出てしまうと、多くの医療従事者が濃厚接触となってしまい(事例の中では、局面において200名の自宅待機が起こった)、そもそも病院機能が麻痺する中で、コロナ対策をしなければならないという状況、(メディア的には医療崩壊というと思いますが、会議の中で医療崩壊という単語は1回も出てきませんでした)が生まれる可能性は、第2波でも変わりがなく。

 

また、僕自身は院内感染を防ぐためには、入院患者全員のPCR検査でスクリーニングをかけたほうがいいと考えていましたが、感染症を専門とする先生、また、実際院内感染対策の最前線にいた先生の考えでは、PCR検査は陰性と判断された3割は偽陰性の可能性があり、実際、PCRで陰性が出た患者から院内感染が発生した事例があることから、徹底したエアロゾル対策(患者のマスクの着用)、防護服(PPE)対策のほうが実際は有効という話もありました。

 

患者のマスク対策は本当に皆さんご苦労されているようで、そもそも認知症などの患者さんはマスクを噛んだりすぐとってしまうということで、想像以上に院内感染対策は簡単ではないということがよくわかりました。

 

その中で、第1波の検証を徹底的に行い、多くの病院の皆さんは対策を進めています。ただ、皆さんの共有認識として、院内感染を100%防ぐのは難しく、どこの病院でも、今後起こる可能性があります。

 

各病院の内部情報が多い発表でしたので、当日資料は配布もせず、また、医療従事者の中でも病院関係者だけの会でしたが、院内感染を防ぐには、入院患者や家族の協力なしではできないということも強く感じました。

 

僕も含め、医療従事者以外の皆さんは、メディアやネットの情報でしかこれらを把握できないので、今回の検証結果含め、院内感染対策の難しさと、今の対策の進捗は、なんらかのかたちでまとめて、市民に公表すべきです

 

コロナ以外でもこれからも各病院には入院患者がいて、その家族もいらっしゃいます。あらかじめ、多くの皆さんに、院内感染対策の難しさを知っていただくべきだと思います。それが横浜市として、リスクコミュニケーション対策として各病院に協力できる大きな1つだと考えます。