くさまです。

 

昨日から1泊2日で、横浜市会減災対策推進特別委員会自民党メンバーで、広島県呉市にある海上自衛隊呉地方総監部、そして広島県ボランティアセンターを視察してきました。

 

昨年の7月豪雨の被災地である呉市ですが、25名の犠牲者と合計2983軒の住宅被害、そして道路や鉄道などが寸断され孤立地区が発生し、陸路ではなく、海上からの支援が強みを発揮した地域でもありました。

 

横浜市も海洋都市であり、みなとみらいや京浜臨海部など人口が集中する市域の多くが海に面しています。今回の視察はまさに、災害時の海からの支援を現地で学ぶものでした。

 

2017年から約1年かけて、当時の山本防衛副大臣にご尽力いただき、災害時の空からの支援として、都市部の横浜市中心部でもようやく1か所、自衛隊の大型ヘリの災害時離着陸場を確保することができましたが、残念ながらチヌーク1機の離着陸場では、到底災害対応は間に合いません。

 

今年3月の予算委員会でも、日本最大のウォーターフロント人口密集地となるみなとみらい地区における災害時の海上自衛隊との連携を提案させていただきましたが、ビルや家屋の倒壊などで道路や鉄道が寸断された場合は海からの支援が大変重要です。

 

今回、呉地方総監部では、昨年7月豪雨における海上自衛隊の役割について、大変丁寧にご説明をいただくことができました。

 

災害時は自衛艦隊から地方総監部へ艦船の指揮権が委任

 

7月豪雨対応では1か月で艦船153隻を動員

 

のべ約4300名の呉市民の皆さんが利用した自衛隊による入浴支援

 

7月豪雨時は護衛隊艦内で支援も行う。

 

水がない場所でも展開可能(課題は排水)

 

実際に7月豪雨対応にあたった輸送艦しもきた

 

トラック100台を輸送可能(昨年はここで入浴支援)

 

手術可能な医務室も完備。海上病院として機能します。

 

がれきの海岸に着岸できるホバークラフトも搭載

 

総監部でのブリーフィングでは、いかに普段からの自治体との連携が重要かという課題認識を共有しました。

 

呉警備区域では南海トラフ地震対応がまさに脅威となっており、既に対応計画等を策定されていますが、海上自衛隊の人員も艦船も限られる中、広域災害に対応していくための様々な課題を議論させていただきました。

 

瀬戸内海もかなり船舶が多い地域ですが、首都東京や横浜、川崎、千葉など大港湾を丸ごと抱える東京湾内の船舶の多さは日本一です。

 

発災後、自衛隊や海保の船をいかに優先して東京湾を航行させ、ベイブリッジの中に安全に入れて、海上基地として機能させるか。着岸する場合は、どこに着岸させるか。ヘリとの連携はどうするか。災害対応の民間船との連携をどうするか。みなとみらいの大量の帰宅困難者を東京湾を使ってどこに輸送するか。東京や川崎との海上連携はどうするか。

 

これらの課題に横浜市はまだ着手できていませんし、正直、海自と海保(国交省)の人材を市の危機管理に入れない限り、この縦割りは突破できないと思います

 

視察に同行した自民党の古川団長から指示が出ましたので、早速また調整にかかります。