くさまです。

 

コートジボワール共和国アビジャン自治区出張の1つとして、第5回アフリカ開発会議(TICADⅤ)の横浜開催を契機にJICAとの連携でスタートした研修事業「日アフリカ・ビジネスウーマン交流プログラム」に過去参加した、ミッシェル・ヤキス社を訪問しました。

 

ミッシェル・ヤキス社は1982年にパーニュの仕立て屋さんとして始まりましたが、1997 年にはEIFP(職業訓練国際学校) を開校。

 

勉強をしたくてもできなかった女の子、年若いシングルマザーが自立して生活するには、職業訓練の機会を得て、何か技術を身に付けることが重要で、学校では既製服はもちろんウエディングドレスなどフォーマルウエアのデザイン、縫製技術、ヘアメ イク、エステなど美容関係、さらにパソコン技術、会計学なども学べます。

 

職業訓練学校の学生たちがお出迎え。

 

JICAと横浜が共催している「日本アフリカビジネスウーマン交流プログラム」

 

仕立て屋さんで働く女性。シングルマザーが多い。

 

美容コースも設立。

 

バカロレアコースも設立。コートジボワールは皆バカロレア。

 

KAIZENについて熱弁する代表。

 

ここでミッシェル代表が熱弁していたのが、日本で学んだKAIZEN方式です。ただ単に学校をつくって勉強を教えるだけでは不十分で、挨拶から始まるKAIZEN方式を同社でも導入し、経営品質を上げていくということでした。

 

この「KAIZEN」は、JICAのアフリカ支援でも強調されていますが、日本に来て、日本人の働く姿が素晴らしいという言葉を、実は多くのアフリカ人から聞いています。

 

今回訪問したアビジャン自治区のマンべ知事なども、水道や道路などももちろんだが、横浜市の皆さんの真面目さ、仕事に対する熱心さというものを持ち帰りたい、と横浜にいるときに再三話していました。

 

まさにマンべ知事が横浜から欲しかったものは、仕事の経営品質なのではないでしょうか。

 

そりゃ日本人のほうが働くんじゃない?当たり前でしょ? で片づけてはいけない問題意識だと思います。

 

そもそも僕ら自身が、なぜアフリカの皆さんに働く姿勢を絶賛されるのか、KAIZENとは何なのか、一番よく見えてないのではないでしょうか。実はそこに、アフリカや世界に対する日本の大きなプレゼンスが隠れている気がします。

 

道路や水道のインフラ整備は、中国や韓国をはじめ、欧米の企業やJICAのような組織が日本でなくてもアフリカを支援しています。青年海外協力隊のような組織を諸外国も持っていますし、予算や権限の議論をすれば、日本以外の国のほうが勝っている場合も多くあります。

 

ある意味支援になれているアフリカの皆さんが日本に何を求めるか。その時に「日本の真面目さ」と言われて「そんなこと言われても」と思うのではなく、それをどうやってアフリカに導入し、ともに成長を目指せるか。まさにここにかかっていると思います。

 

是非次のTICADも、このKAIZENをクローズアップできるような環境整備をしていきたいですし、もちろん、日本アフリカビジネスウーマン交流プログラムはさらに強化されるように、国に働き掛けていきたいと思います。