くさまです。

 

11月は議会閉会中ということもあり、例年海外や全国への出張や視察が多く入ります。この11月も、500人~2000人規模の会議のために、熊本、そして兵庫県姫路市に行きました。

 

横浜もMICE(Meeting(会議・研修・セミナー)、Incentive tour(報奨・招待旅行)、Convention またはConference(大会・学会・国際会議)、Exhibition(展示会))都市を目指し、国内や海外からの会議誘致に長年取り組んでいますが、APECやTICAD(アフリカ開発会議)はその最たるもので、パシフィコ横浜を中心に、国際会議開催数では国内トップを誇っています。

 

MICEになぜそれほど取り組むのかと言えば、ビジネストリップの場合、個人のお金ではなくて会社のお金でモノが動くため、個人消費よりも高い経済効果が見込まれます。コンビニ弁当で済ませようという大規模会議はほとんどなく、少なくともスタッフはシウマイ弁当にしようとか、一例をあげてもそういうことです。

 

その誘致に必要なのはまずはアクセスとファシリティーだと言われ、これは東京・羽田空港30分圏の横浜にとっては非常に優位であり、またファシリティーも現在建設が進んでいて、2020年春にオープン予定のMICE施設が完成すれば、国内トップだけでなく、世界にもPRできるものになります。

 

ただ、横浜に欠けるのは何と言っても、アフターコンベンションと言われる、会議以外の環境的要素です。

 

熊本、姫路は何と言っても歴史があり、城があり、城下町では独自の文化、食文化も根付いています。

 

姫路駅を降りたらすぐ国宝姫路城。

 

姫路っぽい設え。それっぽい。

 

お城は夜もライトアップでまさにアフターコンベンション。

 

お城の中でお抹茶を。

 

和菓子文化もしっかりしています。

 

熊本市もお城のすぐ近くというか堀の中にコンベンション施設を計画しています。

 

お殿様料理(ランチ)3000円くらいですが、国際会議のランチとしては平均価格か。

 

夜は熊本ラーメンも。横浜は中華街の閉店時間が早いです。

 

熊本も、福岡と一緒に考えると、地政学的にもアジアの玄関で、しかも福岡空港から新幹線のおかげで1時間以内に熊本に入れて、日本を代表する名城の前で会議ができ、かつ日本を代表するRAMENもあり、外国人にとっては国際会議開催を考える中で、いわゆる日本らしさを1回に味わえる環境があります。

 

姫路も、そもそも日本一の姫路城で外国人客が溢れているので、関空から2時間ということはありますが、それを引いてもいい環境です。姫路城のパンフレットは19か国語対応で、街には英語のみの標識もあり、既に横浜市よりも国際化は進んでいます。

 

そして、この上をいくのが京都、東京です。

 

残念ながら、横浜には天守閣はありません。また、MICE向けにパンチが効く歴史や文化は他都市よりもありません。

 

では何が重要かと言えば、ないものねだりではなく、今あるものを最大限に活かしていく。それは、横浜の先進性しかないと思います。要は、今の最前線を常に行く街。トリエンナーレも現代アートの国内最高を目指していますが、建物にしろ、水素にしろ、食にしろ、日本のフロンティアの気風を感じる。とにかくナウいMICE都市を目指すべきです。そして、それは神戸と思いっきりかぶりますが、西の神戸、東の横浜でそれは競えばいいと思います。

 

IRだったら、もう中途半端なものではなく、目の覚めるような、シンガポールもぶっちぎるものをつくっていかなければなりません。中途半端が一番よくありません。

 

議論は小さくせず、大きくいきましょう。それが将来の横浜のために絶対に利益になります。