くさまです。



ニュースや紙面はそもそもオリンピック関係が多く、ここでドカンとSMAP解散ですが、僕らにとって大変重要な終戦の日も71回目となると、こうも報道や世論も変わってきてしまうのかと。

今日こそまさに反戦の思いを1年で一番上げなければならないのに、民放はとくにSMAP一辺倒。意思のないメディアとメディアと闘わないジャーナリスト。エンターテイメントに流れてしまう国民。終戦の日のSMAP解散報道は、実に国民感情に素直で、この本質は戦前も今日も変わっていないように感じます。

僕ら政治家は、とくに戦後民主主義時代の政治家は、この素直な国民感情とどう向き合うかで、戦争に向かうか向かわないか、「世論と開戦」という事象で後世から評価されると思います。

昨日まで韓国に2日間いました。お世話になった方の1周忌だったのですが、10代から韓国に通っている中で、民主主義に日本より喘いでいるのは韓国のような気がします。





中国の覇権行動に対し、東アジアの安定を守るために、日韓両国が努力して慰安婦問題を解決したところ、やはり国内問題において、独立記念日(日本の終戦の日)に独島(竹島)に上陸すると、日韓議連の女性委員長までつとめた政治家が行動に出る。

「独島に対する「静かな外交姿勢」を見直すべきだ」と、中国を利するだけの行動に踏み込んでしまう。これも慰安婦問題解決などへの反対世論など、韓国の世論が政治家の行動を後押ししています。

竹島問題は、客観的に見ても日本に利があります。国際法の秩序からみても明らかに日本の領土です。その領土が他国に実効支配されているにも関わらず、日本政府が「静かな外交姿勢」をしているリスクと配慮を分かっていて行動するのがこういった政治家です。それを突き上げているのが実態あるなしに関わらない「世論」です。

ウォルターリップマンの「世論」は日本でいうところの大正時代の著書ですが、リップマンの時代からICTを追加され、自分と他者、世論、政治の関係はもっと複雑かつ単純になってきています。政治家で言えば、小泉元総理、橋下元市長、今回の小池都知事、これらの政治家はその答えにグンと近かった人たちですが、平成の世論形成の答えを、きっと誰かが掴みます。僕は残念ながら、というか誇りとして、そこのパワーを追求しないやり方をとりますが、その誰かがジェダイであることを心から祈ります。

ただ、おそらくその誰かを国民はジェダイだと思いつつ、本当はジェダイではないでしょう。僕はその時にストッパーとなれるか。時代において、そのストッパーは常に殺されてしまうのですが。

終戦の日のSAMP報道を見て、そんなことを感じていました。

すべての戦争犠牲者に祈ります。政治家のはしくれとして、僕が政治家をやっている間、平和が続くように努力します。憲法改正がその本質ではないことを、今日の報道を見て気づいていただけたらと思います。