くさまです。

明日の朝6時までイギリスでEU残留か離脱かの国民投票が行われています。2014年にスコットランド独立の国民投票があったばかりですし、アイルランド問題も抱え、ここにきてイギリス連合はグラグラです。投票結果によってはイギリス連合崩壊までいってしまうかもしれません。

グローバル化によって、300年続く連合国家が崩れていくかもしれない。「絶対なものはない」という事例を、正直まだこの目で見たくないのが本音です。次はアメリカでしょうし、この日本かもしれません。歴史の場面に立っていると考えれば、もはや自国だけでは解決できない、かなり厄介な局面です。

イギリスが絶対的な国家だった象徴として、横浜開港からイギリスが日本にもたらしたものが再度クローズアップされています。僕の議会での委員会がまさにもろそれで、水道と交通、主要な都市インフラがイギリスからもたらされました。

日英同盟が成立する17年も前の1887年、今から129年前ですが、大英帝国絶頂の時代にイギリス軍人のヘンリーパーマーが横浜に日本で初めての近代水道をもたらしました



横浜に初めて走った鉄道もイギリスから輸入されたものですが、テレビ報道等で注目されているように、イギリスから日本にもたらされた鉄道が、日本で新幹線に発展し、今やイギリスで日本の新幹線が走っています。

それと同じように、水道分野でも、2000年代になって日本の商社がイギリスの水道に続々と進出し、なんと日本のガス会社までイギリスの地方水道を担う時代になっています。

130年前、全く歯が立たなかったイギリスの技術を今や日本が凌駕し支えている。野毛山に像が建ち、青山に眠るパーマー少将は当時少しでも考えたでしょうか。僕の政治思想の根本にもある「絶対なものはない」ということ、これは我が国にも例外なく当てはまります。

今や横浜水道も、現在まで世界31か国、324人もの職員が世界に技術支援に行き、世界130か国、3200人を超える研修生を受け入れていますが、その一方で国内の水道事業をみてみれば、水道技術者の大量退職とインフラの大量更新、地方によっては大幅値上げで、公共でなく民間が、しかも外資まで水道経営に入ってきている有様です。

絶対なものはないという危機感で、横浜の水道も交通も考えていかなければなりませんし、もっと言えば、この国全体がそれに向き合う準備と勇気が必要です。

厄介な局面ですが、その分、燃えるたちです。