くさまです。

トルコで開催されているアンタルヤ花博(EXPO2016)の他に、今回の公費派遣の大きなミッションは、花博のメッカであるオランダの開催状況を視ることと、開催権限がある国際園芸家協会(AIPH)の会長に横浜の熱意を伝え、意見交換をすることでした。

今回の調整に際しては、実際にオランダに進出していて、横浜を代表するグローバルカンパニーであるサカタのタネさんや、横浜造園協会、国土交通省や外務省の皆さんに大変お世話になり、重要なお二人にお会いすることができました。

オランダの花博(フロリアード)、2002年ハールレマミーアのCFOであり、2022年アルメールの開催役員でもあるウェルム氏と、国際園芸家協会(AIPH)オストロム会長です。僕としては、横浜花博実現のための貴重な多くのアドバイスをいただけたことが何よりも有意義でした。

2002年は緑の公園を残した。2022年は緑の街を残す。」2002年ハールレマミーア跡地でウェルム氏とは意見交換することができました。




2002年ハーレムマミーアフロリアード跡地で唯一残っているパビリオンは食堂として利用されています。








当時の全体図


当時の航空写真

2002年のハールレマミーアフロリアードは約200日間開催され、日本を含む約30カ国が参加し、200万人以上の来場者がありました。現在、65ヘクタールの跡地はほぼ公園利用され、市民に愛されています。周りが農場なので、近郊の皆さんが車で来て、犬と一緒に自由に遊んでる様子が見てとれました。各国の展示も今やほとんど残っていませんが、地元自治体の管理も行き届き、計画された美しさが、トルコの花博マネジメントとは全く異なるところでした。







ウェルム氏も言っていましたが、2002年は公園を残すだけだったというオランダの花博マネジメントが、20年経つと、フロリアードを契機にGREENCITYをつくるというマネジメントに明らかに変わっています。そしてもうすでに、2022年アルメールフロリアードは動き出しています。





2020アルメールフロリアード公式サイト

100億円をかけて、60ヘクタールの敷地で開催しますが、ここはまさに水の中だったエリアで、干拓をしてつくった土地です。オランダは海抜が低いので国中いたるところで干拓が行われています。

上のようにもうすでにプランは出来上がっていますが、なんと来年2017年には建設が開始され、「10年間でつくりあげる」という壮大なフロリアードです。開催後は公園ではなく、700軒くらいの住宅を建て、1つの街を形成していきます。そのためのインフラ整備を2022年までにやっていくということですので、2022年フロリアードはまさに1発のイベントではなく、花と緑のまちづくりそのものです。

そして花と緑だけでなく、先進的な環境技術も活用し、健康都市を目指しながら、街の中で地産地消も行っていくということで、世界の環境問題を解決していく「GO GREENER」というスローガンには多くの意味が包括されています。地産地消、先進的な環境技術、健康都市、これって実は横浜市の環境未来都市政策そのものです。

横浜の環境政策は世界に通用するものですし、高齢社会の横浜と言えば、テーマは健康です。横浜花博はまさにこういうものでなくてはいけません。長寿水素!という、世界が驚くような花博がいいと思います。

オランダはこの規模のフロリアードを今まで国内で6回開催しています。九州くらいの国土で6回もフロリアード(花博)を開催する効果を考えてみてください。来年いよいよ横浜開催ですが、日本国内では今まで都市緑化フェアというイベントを今まで毎年一か所ずつ32回開催していますが、どうでしょうか?

来年2017年の都市緑化よこはまフェア、そして2026年以降の横浜花博を契機に横浜の豊かなまちづくりを進めていきたいと思います。そのために、各区の緑化フェア関係イベントがプランター並べるだけみたいなことにならないよう、しっかり発言していきたいと思います。