先ほど、1週間続いた予算研究会が終わりました。新年度の予算案の中にはセンター北文化施設予定にいよいよ調査費が付いたり、4年前と比べて水素予算が1万5000倍になったり、色んな動きがありましたが、びっくりしたものの1つに、何回も予算委員会で議論した真っ赤な横濱ベイサイドラインがこの9月をもって発展的解消をする、ようは終わってしまうというものでした。
周遊観光バスのベイサイドラインを廃止し、あかいくつ号に、野毛山動物園ライン、赤レンガライン、三溪園ラインという仲間たちを拡充していくというものでしたが、当時の議論をここで振り返ってみると・・・
◆平成26年予算委員会
続きまして、横濱ベイサイドラインについてお伺いします。
ベイサイドラインの写真をお願いします。最後なのですけれども、市営交通中期経営計画で収支均衡、黒字化を目指すことになっている市内遊覧バス横濱ベイサイドラインですが、以前から我が党では横濱ベイサイドラインの動向を注視しておりまして、平成24年3月の予算第二特別委員会において、横濱ベイサイドラインの運行体制の見直しについて質問しました。局長からは、平成24年度上半期からは2両を1両に絞って、あいた1両を貸し切りバス等で運用していく等、答弁いただきました。実際そのように運行していると私も聞いております。 そこで、横濱ベイサイドラインの平成25年度の乗車人員、収支、車両の運用状況はどうなっているのか、お伺いします。
◎(二見交通局長) 乗車人員でございますが、平成26年1月末現在で1万2338人となりまして、対前年比でプラス18%、おかげさまで既に平成24年度の人員は上回りました。一方、収支でございますが、利益率の高い一日コースを運休していることもございまして、約1900万円の赤字を見込んでおります。 車両の運用は御指摘いただきましたように、あいた1両を平成25年4月から、スパリゾートハワイアンズの送迎バスに充てていまして、この貸し切り収入としまして、概算で約2000万円を見込んでおります。横濱ベイサイドラインでございますが、地域経済の活性化にも寄与していると私どもは考えておりますので、引き続き、横浜の観光MICEに貢献をしてまいりたいと考えております。
◆(草間委員) 今お話しいただいたように、乗車人員は回復傾向であるということなのですけれども、やはり収支は厳しいですね。その中で収支均衡を--私も乗らせていただいたのですけれども、すごく安いではないですか。乗ってみればお得感があふれているのですが、お得感があるということは、それだけ単価も低いように恐らく皆さんが調整されていると思うのでけれども、地道な販売促進の努力だけでは、基本的には規模が大き過ぎるということで、現実的ではないと私は思うのです。そこで、マニフェストでございましたけれども、平成26年度の黒字化は可能か、お伺いします。
◎(二見交通局長) 4月から全てのコースで横浜ベイブリッジを通るなど、午前コース、午後コースの魅力をアップするとともに、委員からも御指摘いただきましたように価格改定をさせていただきます。また、土日限定でございますが、利益率の高い一日コースを復活運行しまして、あわせまして交通局が持つ媒体や各局の持つあらゆる媒体をフル活用しましてPRに相努めてまいります。 こうした取り組みを一生懸命行いまして、現在約40%の乗車率を50%まで高めまして、黒字化を達成してまいりたいという決意でございます。
◆(草間委員) 決意はわかったのですけれども、この夏に、私の事務所に来ているインターンの大学生と横濱ベイサイドラインに実際乗らせていただきまして、そのときの写真なのですけれども、そのインターンの女子大生の19歳の女の子がこういうことを言っているのです。 「普通、ランドマークタワーを上るには1000円かかるのに、このツアーでは2500円のうちに含まれているのでとてもお得です。若い人を呼び込まないと横濱ベイサイドラインを運営していくのは厳しいと思います。でも、若者は恋人同士で横浜をめぐることが多いと思うので、若者を呼び込むのは難しいかなという気もしました。私自身は友達と横濱ベイサイドラインに乗るかと質問されたら、乗らないと答えると思います。時間に縛られず自由に行動したいからです。でも、横浜のことを知らない人に横浜を案内してよと言われたら、横濱ベイサイドラインに乗ると思います。 利潤を求めなくてもよい分、ツアー料金がお得なのに利用者数が少ないということは、需要がないということだと思います。これはどうかなと思うのですけれども、このままずっと赤字が続くようであれば、横濱ベイサイドラインはなくしたほうがよいと思いました」 と。乗っておいて失礼な学生なのですけれども、(「失礼だな」と呼ぶ者あり)きょうはいませんから、後ろの子たちは違うのです。 この横濱ベイサイドラインについては、私たちもいろいろ質問させていただきました。斉藤委員からもとても厳しい御意見があったと思うのですけれども、やはり改善型公営企業を考えていくと、2本に絞って今1本になって、本当に根性を入れて、皆さんこの存在意義をかけて取り組まれていると思うのですけれども、もう一歩ブレークスルーしていく必要性があると思います。そのために、鎌倉市など近隣の自治体などと、例えば横濱ベイサイドラインが鎌倉市へ行きました、夜の横浜の町を鎌倉市の皆さんが横濱ベイサイドラインで来るとか、鎌倉市にはよりとも号というのがありますから、今度はよりとも号が横浜を走るみたいな企画も重要だと思うのです。 要は、横濱ベイサイドラインという赤いバスを通じて都市間交流をしっかり図っていく。世界遺産は残念だったのですが、こういった相互の乗り入れによって、横浜だけの観光では奥ゆかしさはもしかしたら出ないかもしれないけれども、近隣自治体にこれを延ばしていくともっと可能性が膨らみます。横濱ベイサイドラインは改善型公営企業の乗り物ですから、そういった自治体関係の交流が可能だと思うのです。 そこで、改善型公営企業として、もう一歩ブレークスルーするために横浜、鎌倉市など近隣自治体や近隣事業体と共同した観光ルートを開拓すべきと考えますが、その見解をお伺いします。
◎(二見交通局長) 御指摘をいただきました近隣自治体との連携でございますが、私も極めて重要な視点であると認識をしています。したがいまして、横浜観光コンベンション・ビューローが行う箱根町、鎌倉市との連携の動きでございますとか、実際の観光客の動向ですとか、お客様のニーズ等、十分に私どもも検証しまして、ぜひ検討していきたいと考えております。なお、こうした検討にあわせまして、かねてから実施をしている横浜市交通局協力会の四季のバスツアーといったものとも何らかの連携ができるのかできないのかというようなこともあわせまして、検討してまいりたいと考えております。
◆(草間委員) あんなに厳しいことを言ったうちのインターンの子でも、やはり横浜に来た子を案内するには、この横濱ベイサイドラインに乗りたいという話がありました。もう一歩根性を出していただいて、横濱ベイサイドラインの逆襲を期待しておりますので、ぜひともよろしくお願いします。 以上です。(拍手)
と、こういう議論をしていた訳ですが、昨日の局長の説明では、まさにうちのインターン女子大生が持った印象と同じ、自由に観光をしたいという需要が高まる中で乗客数が伸びず、あれから努力は重ねながらも、まだ年間1500万円くらいの赤字を出しているということでした。質問ではあまり表現できませんでしたが、ベイサイドラインには何人もの交通局職員の汗と、関係企業のご協力、卓越した横濱交通の運転技術と、洗練されたガイドさんの技術が1つに込められています。まさに交通局の努力の結晶と言っても過言ではありません。
私も3回程度ベイサイドラインに乗りましたが、それを強く感じました。好きな人は好きだし、お得感はめっちゃ溢れているのですが、やはりこれは時代の流れだと思います。本当に戦友のようだったので名残惜しいですが、交通局の英断を評価したいと思います。
9月末で終了ということですので、ここは是非皆さん、最後にベイサイドラインに一度は乗っていただき、心に残していただきたいと思います。