くさまです。

昨日、13.8万トンという、飛鳥Ⅱの3倍くらいある地中海域最大級の客船マリナー・オブ・ザ・シーズが横浜に寄港したので、副委員長を務める港湾の常任委員会終了後に行ってまいりました。

デッキは15層で、14階までのエレベーターがあり、全長も310メートルあるので、横浜市役所よりでかく、横浜ベイブリッジを通過できないので、大黒ふ頭に停泊していました。



 
 

MAXで3114名のお客さんを乗せることができるのですが、品川プリンスホテルの4棟を合わせるとだいたい3500人ということで、その規模をわかっていただけると思います。客室数で言うと、1557室ということで、横浜インターコンチネンタルホテルの3倍あります。ちなみに昨日のお客さんはほぼ中国人です。

びっくりするのは、船の中です。

 
 
 
プール・ジャクジー・美容院はもちろん

 
シアター
 
スケートリンク
 
カジノ
 
クライミング・フットサルコート

そして、
 
4つのメインレストランに


ショッピングアーケード

もはや、船ではなくて、街です。乗っていて、マクロスというアニメを想像してしまいました。この船で海を航海するように、いつかはこういう船で宇宙にでもいけるんだなと思いました。どんどん夢の世界が現実化していきます。

さすがにこのサイズは年に何回も横浜にはまだ来ません。今年恐らく2回かと思いますが、ダイヤモンド・プリンセスやボイジャーオブザシーなど、外国籍の巨大客船が多く横浜に寄港するようになりました。今現在、横浜港は国内の客船寄港数1位です。

横浜ベイブリッジを抜け、素晴らしい景観を見ながら大桟橋に停泊し、そのまま歩いて横浜観光ができるという、世界的に見ても大きなメリットを横浜港は持っているわけですが、昨日、この船が停まった大黒ふ頭は360度、コンテナ船か車の輸出ヤードですので、景観的には、「コンテナ港」という感じしかありません。
客船の大型化に伴い、まさに今横浜の景観メリットが発揮できなくなっています。

朝6時に着岸し、夕方17時に出発するまでの約10時間。3000名近い人が船から降りて、何十台というバスで移動するのですが、その多くの行き先は、なんと横浜市内ではなく東京です。それでは経済効果は限られてしまいます。今のままでは、東京観光のために横浜に停泊する構図から抜け出せませんので、母国や船内でいかにPRできるか、ここは港湾局だけでなく、文化観光局、オール横浜市で取り組んでいかなければなりません。

これからも、巨大なクルーズ船は増えるでしょうし、また、中小規模のクルーズ船も増えていくと思います。僕なんかは、ちょっと捻くれているので、そこに豊かさの溝やグローバル的な社会問題を感じてしまうのですが、団塊の世代の高齢化に伴い、日本発着のクルーズ需要も増えると思いますので、横浜市として、世界レベルのおもてなしをするには、やはり景観が良い埠頭を考えていかなければならないと思います。1回3000人が持つ、横浜の印象はでかいです。

ベイブリッジ、かけなおすか。