くさまです。


今年は、1959年に横浜とフランス・リヨンが姉妹都市として提携してから55周年を迎えます。




開港当初から戦前まで、横浜は日本の生糸の主力輸出港でした。一方、リヨンを中心とした絹織物産業にとって、横浜から運ばれてくる生糸は非常に重要でした。こうした歴史的な絹のつながりを背景に、両市は友好関係を締結しました。


1966年には横浜リヨン友好委員会が発足しましたが、発足してから約半世紀。ご縁があって僕がこの友好委員会の事務局長を務めることになりました。でも、僕はリヨンというか、フランスに一回も行ったことがありません。


僕のミッションは、この友好委員会の活性化と、形骸化している「姉妹都市」との自治体外交の面からの関係強化だと考えています。


リヨン市はパリ地域圏に次ぐフランス第2の経済圏であるローヌ・アルプ地方の首都です。もはやシルクは横浜にとってもリヨンにとっても主要産業ではなく、シルクの交流はほとんどありませんが、両市を結ぶ産業は、半世紀たった今、絹織物産業から環境産業に変わっています。


現在、横浜でもリヨンでもスマートシティ政策が幅広く展開されています。


たとえば、国内最大規模の実証実験である横浜スマートシティプロジェクトにも参画している東芝は、リヨンでもスマートシティに取り組んでいます。フランスのリヨンのコンフルエンス地区の再開発プロジェクトでは、東芝を中心とした日本企業が活躍しているのです。


リヨンは「食の都」と言われていますが、多くの日本人がリヨンでフレンチを学び、日本や世界で活躍しています。多くのフランス人も横浜を訪れていますが、僕らが今後考えなければならないのは、リヨンと今後ますます交流を深めていった上で、アウトプット・アウトカムを求めていかなければならないということです。


11月には55周年で僕らもリヨンを訪問します。僕らの友好委員会としてのミッションは、市民間の息の長い交流です。姉妹都市の可能性を最大化していきたいと思います。


また、友好委員会の事務局は馬車道のリヨン料理「リパイユ 」に置いています。ぜひお越しください。


◆55周年の主な事業

5月31日~6月2日
ENJOY ZOU-NO-HANA 2014 PORT KITCHEN
-世界のみなとまちのキッチンから-
象の鼻テラス

6月1日
オープニングセレモニーとビュリダーヌ(buridane)のスペシャルコンサート
主催:アンスティチュ・フランセ横浜

6月1日~8月31日
フランス美食のパレット
ヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテル「アジュール」

6月12日
討論会「都市の忘却空間の再生」
主催:アンスティチュ・フランセ日本

6月13日~6月29日
DISCOVER LYON ~横浜・リヨン姉妹都市提携55周年~
横浜赤レンガ倉庫1号館(横浜市芸術文化振興財団)(予定)

7月6日
ダンスクロス : エマニュエル・ユイン『 Múa 』 / 奥野美和『PHANTOMS MANUFACTURE』
横浜赤レンガ倉庫1号館、アンスティチュ・フランセ日本

7月16日
レナード・スラットキン指揮フランス国立リヨン管弦楽団公演
横浜みなとみらいホール

7月18日
パリ祭 ~シャンソンとフレンチポップスの夕べ~
ホテルニューグランド