くさまです.


第3回定例会が終了しましたが、11月6日から14日まで、スマートシティ視察として、スペインのバルセロナ、マラガ、マドリード。また、パートナー都市であるドイツ・フランクフルトに行きます。


公費の「海外視察」です


僕の選挙区には、「海外視察反対!」という公約を出して当選した議員もいますが、僕はこのグローバル時代に、国際都市を標榜する横浜市の議員が、海外視察をしないことのほうがおかしいと思います。


しかも、情報時代のいま、僕らが「旅行」として海外視察をしたら、報告書も全部公開されるので、市民のみなさんにすぐバレますし、第一、旅行なら私服で自由に私費で行きます。


視察目的で、スーツで行くからには、思いっきり視察をして、そして横浜でアウトプットをしていきたいと思います。


都筑のくまのルーキー日記

<今日は、視察の事前勉強会を開催しました>


スマートシティ政策で国内のトップを走ると言われる横浜ですが、スマートシティ政策の2つの大きな目的は、市内の温暖化対策という環境政策と、高度な環境技術の応用を横浜で実証実験をして、海外や国内に展開し、市内企業、国内グローバル企業の活性化を図る、経済政策です。


今回の視察の目的は、横浜がスマートシティで提携したバルセロナ、日本企業が現地でスマートシティを試みているマラガ、日産とEV普及のアライアンスを結んだマドリードを視察し、今の横浜のスマートシティ政策の海外でのプレゼンス、また、「本当にスマートシティは未来の政策投資分野なのか?」ということを確認しにいきます


まずバルセロナです。

バルセロナは人口約162万人。平成22年から横浜市とスマートシティに関する意見交換を開始し、今年3月にスマートシティ提携に関する覚書を締結しました。


特にEVの利用促進については、市民の自家用車中心の生活から公共交通利用の考え方への転換を図る等、官民が連携したEV普及を目指し、この秋には、横浜市内企業がいちはやく導入したEVタクシーについて、バルセロナでも運用が始まったようです。


日本では既にEVとFCVの役割分担が議論されていますが、バルセロナのアントニ・ヴィヴェス副市長と意見交換をしてきます。


そして、マラガです

マラガでは、今年の4月から、NEDOが三菱重工業株式会社、三菱商事株式会社、株式会社日立製作所などと、スマートコミュニティ実証事業の実証試験を開始しました。マラガ市で推進されているスマートシティ・マラガプロジェクトと連携したものです。


都筑のくまのルーキー日記

日本経済新聞の記事

http://www.nikkei.com/article/DGXBZO54116740Y3A410C1000000/


200台の日本製電気自動車(EV)と、日本が国際的な標準規格を目指すEVの急速充電「CHAdeMO(チャデモ)方式」の急速充電器を含む充電インフラを用いて、EVの大量導入・普及時を想定した先進的なスマートコミュニティ技術を実証するというものなのですが、マラガ市のエネルギー政策責任者、そして、日立・三菱両企業の方々と意見交換してきます。現場にも勿論行きます。


また、マラガで唯一法人格を持ち進出している日本企業、富士通テンスペインの会長ともお会いできる予定です。


そして首都マドリード。


マドリードでは、なんとマドリード市議会が、日産・ルノーとEVの普及に関する提携をはじめました。


都筑のくまのルーキー日記


マドリード市電気自動車普及戦略 ~日産自動車とのコラボレーション~』をテーマに、マドリード市の「環境交通部門代表兼持続可能社会と交通に関する部署調整の責任者」という、環境政策責任者Dr. ディエゴ サンファンベニートさんと意見交換し、日産お膝元の横浜市として、初めてマドリード市議会とスマートシティについての話をしていきます


サンファンベニートさんは35歳。僕よりちょっと年上の人が、スペインの首都で環境政策の責任者をやっています。この方に会えるのは、大変楽しみです。


また、日本企業のスペイン進出を助ける機関、ジェトロスペインの事務所長からは、環境系分野の日本企業のスペイン進出動向について、また、最終日には、複数のスペイン進出日本企業と佐藤在スペイン特命全権大使を交え、意見交換させていただく予定です。


この視察を組むために、横浜市は勿論、外務省、ジェトロ、各企業の皆様、多くの皆さんのご協力をいただいています。僕は今回、調整担当をしていますが、皆さんには本当に調整に時間をかけていただき、そのためにも必ず実のあるものにしなければならないと考えています。


ちなみに今年、日本とスペインは交流400年を迎えました。伊達政宗が慶長遣欧使節団を派遣してから400年です。


僕らと慶長遣欧使節団を比較するのは大変失礼ですが、使節団から400年経った今、日本の最先端の技術がスペインで広く応用されています。日本のスマートシティ産業がスペインで広がっていることを、当時の支倉常長は絶対に想像し得ないでしょう。


横浜市会議員の立場からは、開国の地・横浜の議員として、横浜スマートシティプロジェクトの可能性を、外からもっと客観的に分析し、この国の産業政策の一助になるよう、そして何より、環境政策を通じて、横浜の海外でのプレゼンスが高められるよう、とことん視察し、思いっきり交流してきます。


次回は、もう1つの目的地フランクフルトについてご説明したいと思います。