くさまです。


これから、高齢者が横浜市もどんどん増えていきますが


高齢者の方が増えるにつれ、心臓疾患を持たれる方も自然に増えていきます。


先日、お医者さんたちと意見交換をする機会があり


「くさまさん、心臓手術された方って、手術後元気でもスポーツクラブに入れない人が多いんですよ」というお話を聞きました。


都筑のくまのルーキー日記

(すみかえブログさんより イメージです)


民間のスポーツクラブの規約をみてみると、まず、門前払い型のジムがあります↓


本施設の会員は、次の各号の全部に適合する方に限ります。
5.心臓病、高血圧症、伝染性皮膚病、伝染病、精神病及びこれに類する疾患のない方


詳しく書いてあるのですが、リスクヘッジし過ぎなのか、入れるのかどうかよくわからないジムもあります↓


持病・先天性の病気・服薬・主治医が許可する運動の内容など、その内容はお一人おひとり異なります。クラブを安全にご利用いただく為、ご入会お手続きの際のメディカルアンケートやメディカルチェックによりまして、当社、顧問医に相談の上、ご入会いただけるかどうかの判断させていただいております。メディカルチェックによりまして、約10日前後ご入会をお待ちいただいたり、医師の診断書・運動許可証明書の提出後のご入会となる場合がございます。また、身体、障害の状態やメディカルチェック等の結果により施設利用に差し支えがあると判断された方は、ご利用施設の限定や、ご入会のご希望に添いかねる場合もございます。予めご了承ください。」


規約はこういう現状ですが、実際運用はどうなのか?知り合いの方に聞いていましたら、こんな状況でした↓


半年前に弁置換を受けた父が、某スポーツクラブのデイ会員になっていることを今思い出し、どうやって入会したのか今電話で聞いてみました。


健康申告書は、白紙で出したそうです(^_^;)


過去の病気欄に「心臓」という項目はあったけれども、「弁の異常」は「心臓病」ではないよね?と解釈している父は、全く悪気もなく、丸しなかったそうです。


そして、過去に受けた手術については、受付の人に「手術受けたけど、そのお陰で今はすっかり元気だし、かかりつけドクターもスポーツクラブの入会に大いに賛成っておっしゃっていたから、来たんだよ」と話したところ、「じゃあ何も書かなくていいですよ」と。あれれれ~。


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今、現状を調べていますが、どうやら、心臓手術をされた方では、その事実を黙って入会するケースと、正直に話して入会できないケースの2つのケースが多いようです。


虚偽をして入会すると、何かあった場合大きなリスクが発生しますし、正直に話したら、企業がリスクを負いたくないので入れないというのが、容易に考えられる課題です。


それでは、横浜国際プールやスポーツセンターの中にあるジムはどうなのか??気になったので調べてみました。


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鶴見スポーツセンタートレーニング室 医師との相談があればOK!


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神奈川スポーツセンタートレーニング室 医師と相談すればOK!運動処方箋もOK!


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都筑スポーツセンタートレーニング室 医師と相談すればOK!


市内のスポーツセンター内は「医師と相談すればOK!」が殆どでした


よく民業圧迫と言われる公共のスポーツジムですが、実はこういうところに存在意義があります。


そして、より高いポイントは、規約上は神奈川区のスポーツセンター内トレーニング室で言われている「運動処方箋」の受付です。


皆さんは、運動処方箋をご存知でしょうか???お医者さんが健康づくりための運動の負荷方法、強度、継続時間、頻度を、薬の処方箋のように処方してくれることです。


心臓の手術を受けても、心臓リハビリの一環として運動は勧められているのですが、


だからと言って、無計画にがむしゃらにやったら逆効果で、しっかりとした医師の処方と、それを現場で指導できるトレーナーの確保が重要です


しかし、運動処方箋を出せる町のお医者さんはまだまだ少なく、何よりスポーツジム側のトレーナー確保が課題となっています。


まあ、考えてみれば、そりゃそうで、企業としてはトレーナーを養成しなきゃいけませんし、手間もかかりますので、費用対効果を考えたらやりたくないのが本音でしょう。


専門家の中では、予防者を適度な食事・運動習慣へプロモーションするための、医療機関(病院、クリニック)、NPO法人、フィットネス事業者、保険会社の連携による健康増進事業とそれら全体を管理するインフラサービス事業創出を目指した「行動変容型ヘルスプロモーション事業」も始まっていますが


現状、普及にはまだまだ時間がかかりそうです。


これから超高齢化を迎える横浜市としては、いかに高齢者に元気になってもらうか、医療費を抑制できるかが大きな課題になってきますので


ここは、公共ジムが率先して「運動処方箋」の受け皿になることが重要だと考えています。


民間ジムでは採算が取れないことでも、「病気の予防による医療費の抑制」を市としてトータルで考えるならば、手間がかかっても公共ジムで試みる妥当性はあります。


恐らく、運動処方箋OKと言っている神奈川スポーツセンター内ジムも完璧な対応はできていないと思いますが、神奈川区で規約上はできるのですから、ほかの17区で対応できないわけはありません。


かながわ新人地方議員会議でも「超高齢化対策PT」の座長を拝命していますので、この予防の分野でも政策提言していきたいと考えています。