くさまです。


今日は、横浜市初の中高一貫教育高「横浜市立南高校付属中学校 」を視察しました。


1学年160人(4クラス)。初年度の入学倍率は10倍。


今年スタートしたばかりなのに、


四谷大塚の2013年度合不合判定テスト偏差値一覧では


既に21年に神奈川県が開校している中高一貫校の相模原中学 よりも偏差値は上です。

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中高一貫校のメリットとしては


1、高校受験がなく、習い事をやめる必要がなく、受験のプレッシャーがない。


2、学習の進度が早く、大学受験の準備期間が長い


3、中高通じた部活動が出来る


などがあげられていましたが、


実際、「高校受験がないから勉強しないんじゃないの?」と僕も思っていました。


ただし、実は高校受験がないことで学校の授業としては横浜市の場合ですけれども


100時間程度違ってくるそうで、


この中学時代の100時間は非常に貴重だと思いました。


また、適性検査で合格してきた子どもたちで基礎能力があるという前提もありますが


中高一貫教育の教科書は僕の子供のころの教科書と違い、


例えば数学などでも「体系数学」という、中高一貫のものを使用しています。


そして、この中学校は英語に特に力を入れていますから


なんと英語の教科書は1年間で5往復(5回繰り返して学ぶ)するそうで


かつ、ある中1の英語クラスは、先生も話す言葉がすべて英語でした。


都筑のくまのルーキー日記


同じ横浜市立の中学でも、僕のいた、


そして今の校長先生も校長を務めていた豊田中学校とは大違いです。


中高一貫だから、競争がなく、意識的にも「温室」かと思っていたんですが、


とんでもないです!


授業のレベルは高く、家庭での学習も管理されるので


実は1年も経っていないのに、もうすでに補修も組まれているそうです。


お祭り学校」と良い意味でも悪い意味でも揶揄されていた南高のイメージは


そこにありませんでした。


まさに、スポンジのようにどんどん吸収していく中学生の探究心に


知性のシャワーをあふれるほど浴びさせまくっている状況です。


やればできるんだ!と彼らは本能的に気付いたので


きっと基礎学力は伸びまくるでしょう。



そして僕が感じた中高一貫の1番のメリットは、


高校の先生が中学生を教えること、


また、高校生が部活動などでは中学生を教えることにより


目指すレベル(ストレッチゴール)が自然に高くなることです。


例えば書道。市立中学校では書道専任の先生はいませんが


高校には書道専任の先生が設置できます。


この中学校では、高校の書道の先生が高校の書道室で中学生も教えますので


子供たちの字もどんどんうまくなっていきます。実に羨ましいです。


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サイエンスフロンティア同様、


選択と集中の中で、横浜の教育に対する本気さが伝わる学校です。


このように、横浜市立の学校は、これから各校ごとミッションをもって進んでいきます。


戸塚高校は文化、横浜総合は中国語・英語のように、


教育は、意識改革と、投資で、まだまだ大きく変われると本気で思いました。


市立学校にこうしたパイロット校ができてくれば、


もちろん先生方の意識や技術も変わっていかざるを得ません。


学校間の格差を、僕らは広く知ってしまったのですから。


中高一貫だろうが豊田中だろうが何だろうが、教師は教師。


教員800人採用時代の中で、ボトムアップは必ずはかれます。


状況や環境は各学校で違うことはよーーーーくわかりますが


公立学校は「こんなもんなんだ」という意識を変える努力は


議会はこんなもんなんだということからの脱却と同じく、地道で大変ですが絶対に必要です。


僕の幼馴染も実はここの高校で教鞭をとっていましたが、


情熱と子供たちへの愛をいつまでも持ち続け、


子供たちのように、「知性・自主自立・創造」を続けてほしいと思います。