くさまです。


今年は、政策・総務・財政委員会の所属になり


直接瓦礫処理の担当委員会ではなくなりましたが


右も左もなく、脱運動論でがれきを考えたい僕として


昨年11月の委員会での議論を振り返りたいと思います。


資源循環局長や副市長とのやり取りを振り返ると


資源循環局長も、軽い答えはできないと


必死なことが伝わります。


多事総論です。


都筑のくまのルーキー日記-2012040213320000.jpg

◆(草間委員) 

重複するかもしれませんが、今現在の災害廃棄物の受け入れに関する横浜市の基本的な考え方をもう一度確認させてください。


◎(大熊資源循環局長) 

基本的な考え方でございますが、先ほど御説明させていただきました1の(3)のところに記しております市長の答弁のとおり、要請があった場合には放射性物質汚染対処特別措置法や国から示されている考え方を踏まえ、基本的には広域処理には協力をしていくということですが、やはり市民の安全を第一に考えて検討していくということでございます。


◆(草間委員) 

災害廃棄物受入処理調査票が今、各委員のもとにも配られていますけれども、この中でいろいろなシミュレーションをされていると思います。東京都の場合は先日引き受けられまして、岩手県の宮古から盛岡に運んで、盛岡から電車で東京まで持ってきて、各23区に散らばせるということだと思うのですが、横浜市の場合、ごみ処理の経路というのはどのように想定されていますか。


◎(大熊資源循環局長) 

まだ具体的な要請がございませんので、検討はしておりません。


◆(草間委員) 

東京都が宮古からの瓦れきを引き受けられて、広域処理に協力していく必要があると都知事もおっしゃっていたのですが、横浜市に対して東京都から何か要請などはあったのでしょうか。


◎(大熊資源循環局長) 

ございません。


◆(草間委員) 

基本的な考え方として、この委員会の中でもいろいろな委員から質問があって、放射能汚染のある瓦れきについての引き受けは絶対しないという御答弁もいただいておりますけれども、広域処理については引き受ける考えがあるという理解だと思います。この件に関して2週間ほど自分で調査をいたしました。


私も岩手県におりましたので、岩手の県庁の方や議員の方、それから首長の方々と意見交換をさせていただいたのですが、横浜市の立場として、瓦れき処理の問題は、国にただ検討中というだけではなくて、違う形で提案していかなければいけないと思うのです。


ちなみに、横浜市として復興に向けた支援を行っていきたいと考えているということですが、資源循環局の方は恐らく被災されたところに災害派遣で行かれたと思うのですが、瓦れき対策について何らかの形で横浜市が協力するような要請活動を、被災地に向けた復興支援という観点から被災地もしくは国に訴えたことはあるのでしょうか。


◎(大熊資源循環局長)

具体的に働きかけたということはございません。

◆(草間委員) 

検討したことはありますか。


◎(大熊資源循環局長) 

最初の4月の段階で回答していますとおり、余力というものがなければ受け入れは不可能でございますので、物理的なものはきちんと調査するという前提で4月の段階ではお答えした形になっています。


ただ、経緯で御説明させていただいたとおり、その後、私どもの焼却灰の中にも放射性物質が含まれているということもありまして、市民の方の不安というものが出てきた。それは全国的な話になりますが、それを踏まえて国のほうもいろいろなガイドライン等もつくっております。ただ、私どもの下水汚泥焼却灰の状況もありますし、市民に対して放射線の安全性についての理解を得るということがなかなか難しいところがありまして、そこは丁寧に、慎重に対応していかなければいけないだろう。


やらないということではなくて、受け入れるに当たっては市民の方に丁寧な説明をしなければいけないですし、今はない情報があればそれを聴取しなければいけない。国に対していろいろな情報も提供していただくことが必要だろうと考えております。


◆(草間委員) 

瓦れきの問題については、横浜市において議論されていることが分権的ではないと非常に思っていまして、地域主権と言っておきながら、横浜市の復興支援として瓦れき対策について何ができるのかといったときに、非常にネガティブな議論がされていると思うのです。


岩手の方々といろいろ意見交換をさせていただく中で、日本経済新聞の4月27日の記事にもあったのですが、瓦れきの再生、雇用、地場産業の振興というのを一つになってやっていくべきだと思っています。私も被災地の宮古に行きました。宮古に何があるかというと、ほとんど沿岸部は何もない。ただ、瓦れきの山があります。宮古においても、岩手県においても多数ありますけれども、東京都は3年間で50万トン引き受けると言っています。全体では2270万トンの瓦れきがあるということです。


例えば車で盛岡まで10時間、宮古まであと2時間、休憩などを考えると行くだけで14時間かかってしまう。盛岡から山を2つも3つも越えて行くところが宮古なのです。岩手の沿岸部から瓦れきを運んで列車に載せて横浜に持ってくるということを、横浜市として合理性ということをしっかり国に検証していただくように働きかけていく必要があると思うのです。


先ほど福田委員とも話していたのですが、一つの考え方として、向こうには、瓦れきはあるけれども、仕事がない。だから横浜市として、瓦れきを引き受けるという選択肢よりも、もっとポジティブに、横浜市として焼却場を被災地につくるという議論というのも必要だろうと思っているのです


環境省が5月20日に出した事務次官通達があります。今、廃棄物処理施設の災害復旧費は90%国庫負担が出ます。恐らくごみを持ってくる形でも環境省からお金も出ますけれども、ごみ処理場をつくるのにもお金が出る。横浜市の焼却場は発電ができます。沿岸部ですから非常に寒いところなので、焼却場の発電によって今後まちの未来も考えられると思うのですが、


横浜市として焼却場をつくるお手伝いをするというオプションは、横浜市の中で考えられることではないのでしょうか。

◎(大熊資源循環局長) 

今の御提案ですが、実際に宮城県、仙台市は特にそうですが、みずからが焼却場を沿岸部に3つつくりまして、それで瓦れきを燃やしています。焼却工場も3つまだ稼働しているのですが、どうも塩をかぶったものですとボイラー等も腐食してしまうということで、草間委員がおっしゃっている発電するのにはボイラーで蒸気をつくって、それで発電機を回さなければいけないという大がかりな話になります。


そういう工場をつくるには最低3年か4年かけてやらなければいけないので、逆に復興としては遅々として進まないので、今現在、当地で考えているのは、仮設の焼却工場をつくり、それを3年間稼働させて、それで畳むということをやっています。宮城県はそういうことで県としてもやっています。現実的には仮設の焼却工場を現地につくって、それも100%国から補助金が出ますから、当地の自治体がつくって、必要であれば技術的なアドバイス云々はありますけれども、既にメーカー等が入ってやっています。


もちろん聞かれればどんどん私どももアドバイスする用意はございますけれども、どういうものをつくって、どういう形態でということもあるでしょうから、それは各自治体の意向がまず第一だと思いますので、そういうものを踏まえてであれば対応できるかと思っています。


◆(草間委員) 

向こうから言われればといっても、自分の現業で手いっぱいですから、復興に向けた支援を行っていきたいという基本的な考え方が資源循環局にあるのであれば、瓦れきを引き受けるのもそうかもしれませんけれども、まず瓦れきをこっちに持ってくるコストの検証と、向こうで処理していただくコストの検証を真剣に横浜市として考えていく必要があるのではないかと思うのですが、それは国や九都県市などで議論された経緯はないのでしょうか。



◎(大熊資源循環局長) 

きょう実は九都県市の首脳会議をやっておりまして、瓦れきの件についても議論されているのではないかと思いますけれども、いずれにしても費用対効果云々ということもある一方で、早急に瓦れきを処理しなければいけない。


時間をかけていい設備をつくれば、それだけ時間がかかる。そうすると逆に復興が進まないということになりますから、迅速にそれを解消するためにはどうするのか、またお金的にも低価格なものはどうかということを、それは我々が考えなくても実際に当地の自治体は考えています。


ちなみに仙台市のほうには、今、仮設の工場で燃やしているお手伝いとして、横浜市の機械職の職員を派遣しています。我々の知見が役に立てばということで、半年ちょっという形で協力は現にしております。


◆(草間委員) 

協力されているではないですか。そういったものをどんどん広げていって、国から調査票が来て、ただ検討中と答える。いかにもネガティブで、復興支援の考え方があるにもかかわらず、検討中とは何なのかという話だと思うのです。放射能の問題云々以上に、横浜市として非常に大きな知見がある。日本の中で横浜のごみ処理は進んでいると思うので、積極的に被災地に向けて問いかけていく必要があると思いますけれども、副市長、今の議論はいかがでございましょうか。


◎(山田副市長) 

どのような復興支援が適切かということについては、今、草間委員から御指摘いただいたアイデアも含めましてさまざま検討していきたいと思います。我々としても最後の調査票に書いた3文字は検討中というそっけないものですが、これに至るまではさまざま議論してたどり着いた現在の時点での状況だということで御理解いただければと思います

○(加納委員長) 

具体的に検討中の3文字の向こうにあるものは、我々委員会のメンバーにも説明をしっかりすべきです。その上でこういったものを知見として持っているとかいうことも。