香港で飲茶屋に入りました。
なぜ香港なのかといいますと、
「紙の月」は香港へ行く飛行機の中で見たんですね。
で、着きまして、飲茶屋に入りました。
オーダーシートに記入して3品ほど注文しました。
待てよ。いくらするんだ?
気になってメニューを開きます。
頼んだものの値段が書いてありません。
店員のおばちゃんを呼びます。
「ハウマッチイズディス?」
そしたらおばちゃん、妙なことを始めました。
角刈りの髪を赤茶に染めたおばちゃんですよ。
その赤茶色いやつをこちらに近づけて、
「ワン、ツー、スリー」
私が注文した品を指さしながら数えたんですね。
そうそう3品ね。
私ぐらいになると頼んだ傍からいくつ頼んだか忘れちゃいますからね。
よくわかりましたね!
とノッていく語学力もありませんので、
とりあえず言いました。
「ノーノー。プライス! アイドライクトゥーノウザプライス」
そしたらおばちゃん怒りましたねぇ。
このタイミングでよくそんなに怒れましたね、
ってぐらい怒りました。
「(中国語)口を開けばプライスプライス!
まったくうるさいねー、アンタはプライスプライス星人かいっ!」
私、中国語も全くできませんが、
“プライス”が4回出てきたので多分合っていると思います。
いやいや、お金は大事ですよ、おばちゃん……
宮沢りえさん扮する銀行員が大金を横領する話ですね。
この手の映画の興味は二つ。
いつバレるのか?
なぜやったのか?
ちなみに“プライス”は
最初のオーダーシートに書いてあったことが判明し、
おばちゃんとは和解しました。
その後おばちゃんは、
マンゴープリンはデザートだから一番最後に食べるんだよ
などという素敵な提案をジェスチャーで示してくれました。
謝謝だよ、おばちゃん!
そういや昔、牧瀬里穂さんがヒューヒューだよ!って言ってましたね。
どうでもいいですね。
牧瀬里穂より宮沢りえです。
いつバレるのか?です。
これについてはですね、
同僚の不正に常に目を光らせるお局様がいたりしてドキドキハラハラ。
結構楽しめます。
ただ、主人公の破滅型の性格と、
決して巧妙とは思えない手口からして、
すぐにバレるんだろうな、という予感はあるわけです。
となるとやはり、この映画の主眼は、
なぜやったのか?のほうに置かれていると言って良いのでしょう。
なぜやったのか?
ここで全然関係ないですけど「八日目の蝉」を思い出しました。
あの話はすごかったですね。
ある女性が不倫相手の子を中絶して、
子が産めない体になってしまいます。
そんな女性に対して、不倫相手の本妻が言うんですね。
“がらんどう”だと。
これはすごいですよ。
つまりこれは人間の情念の話なんだ。
情念の戦いであり葛藤なんだ、という凄味がありました。
翻ってこの「紙の月」。
なんだかフワッとしてるんですね。
動機がフワッとしているというのは、
ある意味とても現実的なことなのですが、
そのせいで、
主人公がどうしたいのか?
っていうのもよくわからないんですね。
彼女は最後に果実を差し出されます。
私は最後にマンゴープリンが食べたくて食べたのですが、
彼女もまたそうだったのか、そうではなかったのか……
「紙の月 」は☆2つです。
